
WordPressで作ったサイトを「/wp/」などのサブディレクトリから「ドメイン直下」に移動するって、どういうこと?難しそう…



大丈夫!このガイドでは、専門用語を一つずつ説明しながら、手順を丁寧に解説します。焦らずに一緒に進めていきましょう。
WordPressでサイトを作成する時に、サブディレクトリ(/wp/など)にWordPressをインストールして構築した方が管理がしやすくなります。ただ、その場合は公開時にルートディレクトリに移動する必要がでてきます。
本記事では、WordPressで作ったウェブサイトを「正しい場所」で公開する方法を説明します。
なぜこの作業が必要なの?


専門用語を簡単に説明します。
「サブディレクトリ」と「ルートディレクトリ」って何?
- サブディレクトリ(下の階層のフォルダ):https://example.com/wp/ のように、URLの後ろに「/wp/」などが付いている状態です。これは、家に例えると「2階の部屋」のようなものです。
- ルートディレクトリ(一番上の階層):https://example.com/ のように、ドメイン名だけで終わる状態です。これは、家に例えると「1階の玄関」のようなものです。訪問者が一番最初に来る場所です。



つまり、「2階の部屋」で作業していたものを「1階の玄関」に移すってことですね!



そのとおり!お客さんを迎えるときは「1階の玄関」に案内したいですよね。それが今回やることです。
なぜ移行が必要なの?
- URLが覚えやすくなる:「example.com/wp/」よりも「example.com」の方がシンプルで覚えやすいですよね。
- 検索エンジンで見つけやすくなる:Google などの検索エンジンは、シンプルな URL を好む傾向があります。
- プロフェッショナルに見える:「/wp/」のような技術的な名前が URL に含まれていると、サイトがまだ完成していないように見えてしまうことがあります。
作業を始める前の「鉄則」
サイトの公開作業は、料理に例えると「最後の盛り付け」のようなものです。どんなに美味しく作っても、最後の盛り付けで失敗すると台無しになってしまいます。だからこそ、準備が重要なのです。



準備って、具体的に何をすればいいんですか?



大きく分けて2つあります。「バックアップ」と「作業タイミングの選択」です。それぞれ詳しく説明しますね。
バックアップは「保険」です
バックアップとは、サイトのデータをコピーして保存しておくことです。なぜ必要なのでしょうか?
- 「もしも」は必ず起こります:どんなに気をつけていても、手順を間違えたり、予期しないエラーが起きたりすることがあります。そんなとき、バックアップがあれば「元に戻す」ボタンを押すように、すぐに元の状態に戻せます。
- 時間の節約になります:もしバックアップがないと、問題が起きたときに最初から作り直す必要があります。時間をかけて作ったサイトを、もう一度作るのは大変ですよね。
<バックアップで保存するもの>
ファイル:FTP ソフト(FileZilla など)を使って、サーバーにあるすべてのファイルをパソコンにダウンロードします。これは、家の設計図や外観のコピーを取るようなものです。
データベース:データベースとは、記事の内容や設定情報が保存されている「倉庫」のようなものです。WordPress のプラグインやデータのエクスポート機能を使ってバックアップを取ります。
これは、家の中の家具や持ち物のリストを取るようなものです。



バックアップって、両方必要なんですか?片方だけじゃダメなんですか?



両方必要です!ファイルだけだと記事の内容が復元できないし、データベースだけだとデザインが復元できません。必ずセットで保存してください。
作業のタイミングは「平日の午前中」がベスト
なぜ、作業する時間帯が重要なのでしょうか?それは「もし問題が起きたときに、余裕をもって対応できるか」に関係しています。



なるほど!つまり、何かあったときに復旧できる時間帯に作業するってことですね。



その通り!病院の手術が平日の午前中に行われるのと同じ理由です。何かあったときに、すぐに対応できる体制が整っている時間帯を選びましょう。
ステップ1:WordPress 管理画面での設定変更
最初のステップは、WordPress に「これからは新しい住所(URL)で表示してね」と教えることです。
- WordPress の管理画面にログインします。
- 左側のメニューから [設定] → [一般] をクリックします。
- 画面に2つの URL 設定が表示されます:
WordPress アドレス (URL):これは WordPress のプログラムファイルが置いてある場所です。変更しないでください。例:https://example.com/wp
サイトアドレス (URL):これは訪問者がサイトを見るときの URL です。ここだけを変更します。
末尾の「/wp」を削除して、「https://example.com」にします。 - ページの一番下にある [変更を保存] ボタンをクリックします。



2つの URL の違いがよくわからないんですが…



「WordPress アドレス」は WordPress のプログラムが置いてある「倉庫の場所」、「サイトアドレス」は訪問者が見る「お店の住所」と考えてください。倉庫は移動しないけど、お店の入り口(サイトアドレス)だけを変更するイメージです。



え!?サイトが崩れちゃった!失敗したんですか!?



大丈夫、安心してください!これは一時的なものです。WordPress は「新しい住所で表示してね」と言われたのに、まだ新しい住所に「玄関(入り口のファイル)」がないから起こる現象です。次のステップで玄関を作れば、すべて正常に戻りますよ。
ステップ2:FTPソフトを使ったファイルの複製と書き換え
次に、サイトの「入り口」をルートディレクトリ(1階の玄関)に作ります。FTPソフトとは、パソコンとサーバー(インターネット上のコンピューター)の間でファイルをやり取りするためのソフトです。
<必要なもの>
テキストエディタ:メモ帳でも大丈夫ですが、Notepadなどの専門的なエディタの方が使いやすいです。
FTP ソフト:FileZilla(無料)や Cyberduck(無料)などがあります。まだインストールしていない場合は、公式サイトからダウンロードしてください。
ステップ 2-1:必要なファイルをダウンロードする
- FTP ソフトでサーバーに接続します。
- /wp/ ディレクトリ(フォルダ)を開きます。
- 次の2つのファイルを見つけて、パソコンにダウンロードします:
index.php:サイトの「入り口」となる重要なファイルです。
.htaccess:サイトのルール(URL の書き換えなど)を定義するファイルです。ファイル名の先頭に「.」(ドット)が付いているので、見つけにくいかもしれません。FTP ソフトの設定で「隠しファイルを表示」をオンにしてください。



.htaccess が見つからないんですが…



.htaccess は「隠しファイル」なので、デフォルトでは表示されません。FileZilla なら [サーバー] → [強制的に隠しファイルを表示] をチェックしてください。他の FTP ソフトでも似たような設定があります。
ステップ 2-2:index.php を編集する
- ダウンロードした index.php をテキストエディタで開きます。
- ファイルの中に、次のような行があります:require( dirname( __FILE__ ) . ‘/wp-blog-header.php’ )
- この行を次のように変更します:require( dirname( __FILE__ ) . ‘/wp/wp-blog-header.php’ );
- 変更したファイルを保存します(上書き保存)。
<この変更は何をしているの?>
この行は、「WordPress のプログラムファイルがどこにあるか」を教えています。元々は「同じフォルダにあるよ」と言っていたのを、「/wp/ フォルダの中にあるよ」と変更しているのです。



つまり、「プログラムの場所を教える道しるべ」を書き換えているってことですね!



その通り!素晴らしい理解です。ちなみに、もし WordPress を「/wp/」ではなく別の名前のフォルダにインストールしている場合は、その名前に変更してくださいね。
ステップ 2-3:ファイルをアップロードする
- FTP ソフトで、ルートディレクトリ(一番上の階層)を開きます。これは、「/wp/」の外側、つまり親フォルダです。
- 編集した index.php と、そのままの .htaccess の2つのファイルを、ルートディレクトリにアップロードします。



元の /wp/ フォルダの中にあるファイルは削除するんですか?



いいえ!絶対に削除しないでください。元のファイルはそのままにして、「コピー」して別の場所(ルートディレクトリ)に配置するイメージです。元のファイルを削除すると、サイトが動かなくなります。
ステップ 2-4:パーマリンク設定の更新
最後に、WordPress の設定を反映させるために、パーマリンク設定を「再保存」します。
- WordPress 管理画面の [設定] → [パーマリンク] を開きます。
- 何も変更せずに、ページの一番下にある [変更を保存] ボタンをクリックします。
- FTP ソフトで、ルートディレクトリの .htaccess ファイルが更新されているか(タイムスタンプが新しくなっているか)を確認します。



何も変更しないのに保存するって、なんだか不思議ですね。



これは WordPress の仕様なんです。パーマリンク設定を保存すると、WordPress が自動的に .htaccess ファイルを書き換えて、URL のルールを更新してくれます。「何も変更しない」のに保存するのは、この自動更新を実行させるためなんですよ。
ステップ3:公開後の必須チェックリスト
サイトが無事に表示されたら、次は「細かいチェック」をしていきます。これは、家を完成させた後に、電気が点くか、水道が出るか、ドアが開くかを確認するようなものです。
チェック1:検索エンジンへの除外設定を外す
サイトを制作中は、Google などの検索エンジンに「まだ完成していないので、検索結果に表示しないでね」と伝える設定をしていることがあります。この設定を外さないと、どんなに良いサイトを作っても、誰にも見つけてもらえません。



え!?設定を外し忘れたら、誰にも見つけてもらえないんですか!?



そうなんです。これは、お店の「準備中」の看板を外し忘れるようなものです。看板があると、お客さんは「まだ営業していない」と思って帰ってしまいます。だから、必ず確認してください。
<確認方法>
・WordPress 管理画面の [設定] → [表示設定] を開きます。
・「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」という項目を探します。
・このチェックボックスにチェックが入っていたら外します。
・[変更を保存] をクリックします。
チェック2:サイトアイコン(ファビコン)の設定
サイトアイコン(ファビコン)とは、ブラウザのタブやスマホのホーム画面に表示される小さなアイコンのことです。これを設定しないと、デフォルトの地味なアイコンが表示されて、サイトの信頼性が下がってしまいます。
<設定方法>
・[サイトアイコン] の項目で、画像をアップロードします。推奨サイズ:512 × 512 ピクセル以上の正方形画像。
・WordPress 管理画面の [外観] → [カスタマイズ] をクリックします。
・[サイト基本情報] を選びます。



サイトアイコンって、そんなに重要なんですか?



はい、とても重要です!訪問者がブラウザで複数のタブを開いているとき、アイコンがあるとあなたのサイトをすぐに見つけられます。また、スマホでホーム画面に追加したときにも表示されるので、プロフェッショナルな印象を与えられます。
チェック3:検索時の見え方(タイトル・ディスクリプション)
Google などで検索したときに、あなたのサイトがどのように表示されるかを設定します。これは、本の「タイトル」と「あらすじ」のようなものです。魅力的に書けば、より多くの人がクリックしてくれます。
必要なプラグイン
Yoast SEO や All in One SEO Pack などの SEO プラグインを使います。
これらのプラグインは、検索エンジン最適化(SEO)のための便利な機能を提供してくれます。
<設定のポイント>
タイトル(Title):32文字前後に収めます。Google の検索結果では、タイトルが長すぎると途中で「…」と省略されてしまいます。重要なキーワードは先頭(左側)に入れましょう。
ディスクリプション(Description):80文字〜120文字程度で書きます。検索結果のタイトルの下に表示される、ページの説明文です。スマホで見ると短く省略されるので、最初の50文字程度で「このページには何が書いてあるか」が伝わるように工夫します。



タイトルとディスクリプションって、具体的にどう書けばいいんですか?



良い例を挙げると、「横浜で美味しいラーメンを探すなら当店へ。厳選素材を使った自家製麺が自慢です。駅から徒歩3分、深夜2時まで営業中。」のように、何のページか、何が魅力か、どこにあるかが一目でわかる内容がベストです。
チェック4:サーチコンソールへの登録
Google サーチコンソールとは、Google が提供する無料のツールで「あなたのサイトが Google にどう見えているか」を確認できるものです。
なぜ登録が必要?
- 新しいページを早く見つけてもらえる:サイトマップ(サイトの地図のようなもの)を送信すると、Google が新しいページを素早く見つけてくれます。
- 問題を早期発見できる:もしサイトにエラーがあったり、検索結果に表示されない問題があったりすると、サーチコンソールが教えてくれます。
<登録方法>
・Google アカウントでログインします(Gmail のアカウントでOK)。
・Google サーチコンソール(https://search.google.com/search-console/)にアクセスします。
・サイトの URL を登録します。
・サイトマップを送信します:通常、WordPress サイトのサイトマップは「https://example.com/sitemap.xml」という URL にあります。Yoast SEO などの SEO プラグインを使っている場合、プラグインが自動的にサイトマップを作成してくれます。
チェック5:リンク切れの確認
リンク切れとは、クリックしても「ページが見つかりません」と表示されてしまうリンクのことです。これがあると、訪問者が困るだけでなくGoogle からの評価も下がってしまいます。
確認すべき項目
- ロゴのリンク先:通常、サイトのロゴをクリックするとトップページに戻ります。このリンクが古い URL(/wp/ 付き)になっていないか確認します。
- メニューのリンク:ヘッダーやフッターのメニューが、すべて新しい URL になっているか確認します。
- ページ内の画像:すべての画像が正しく表示されているか確認します。もし「×」マークや空白が表示されている場合は、画像のパスが間違っています。
- 内部リンク:記事内から他のページへのリンクが、古い URL(/wp/ 付き)になっていないか確認します。



リンク切れって、全部手作業でチェックするんですか?大変そう…



いいえ、便利なツールがありますよ。「Broken Link Checker」という WordPress プラグインを使うと、サイト内のリンク切れを自動的に見つけてくれます。
よくあるトラブルと解決方法


作業中に問題が起きても、慌てる必要はありません。ほとんどの問題は、以下の方法で解決できます。
トラブル1:「404 Not Found」エラーが出る
- 原因:.htaccess ファイルが正しく更新されていない可能性があります。
- 解決方法:WordPress 管理画面の [設定] → [パーマリンク] で、もう一度「変更を保存」をクリックしてみてください。
トラブル2:デザインが崩れている
- 原因:CSS ファイルや画像のパスが間違っている可能性があります。
- 解決方法:ブラウザのキャッシュをクリアしてください。それでも直らない場合は、WordPress の [設定] → [一般] で、サイトアドレス (URL) が正しく設定されているか再確認してください。
トラブル3:管理画面にログインできない
- 原因:URL の設定を間違えた可能性があります。
- 解決方法:FTP で wp-config.php ファイルを編集し、次の2行を追加します:define(‘WP_HOME’,’https://example.com’);
define(‘WP_SITEURL’,’https://example.com/wp’);
トラブル4:真っ白な画面が表示される
- 原因:index.php の編集ミス、またはプラグインの競合が考えられます。
- 解決方法:FTP でバックアップから元の状態に戻してください。もし問題が続く場合は、プラグインフォルダの名前を一時的に変更して、プラグインをすべて無効化してみてください。



トラブルが起きたら、どうしても自分で解決できないこともありますよね…



その通りです。だからこそ、最初にお伝えした「バックアップ」が重要なんです。バックアップがあれば、いつでも元の状態に戻せます。また、自分で解決できないときは、無理をせずに専門家に相談することも大切ですよ。
サイト公開後の「継続的な改善」が大切


サイトを公開したら、それで終わりではありません。「公開」は、むしろスタート地点です。
定期的にチェックすべきこと
- 訪問者数の確認:Google アナリティクスなどのツールを使って、どのくらいの人がサイトを訪れているかを確認しましょう。
- 検索順位の確認:自分のサイトが、狙ったキーワードで何位に表示されているかを定期的にチェックしましょう。
- コンテンツの更新:古い情報は定期的に更新しましょう。新鮮なコンテンツは、訪問者にも検索エンジンにも好まれます。
- セキュリティの更新:WordPress 本体、テーマ、プラグインは定期的に更新して、セキュリティを保ちましょう。



サイトって、公開したら完成じゃないんですね。



その通り!サイトは「育てるもの」です。公開したらすぐに完璧になるわけではありません。訪問者の反応を見ながら、少しずつ改善していくことが大切です。植物を育てるように、愛情を持って継続的にメンテナンスしていきましょう。
不安なら、プロに相談しましょう
「手順通りにやったけれど、うまくいかない」
「自分で行うのは不安」
「時間がない」
そんなときは、専門家に相談することをおすすめします。
ハマ企画では、WordPress サイトの構築から運用まで、プロの視点でサポートしています。貴社のウェブサイトがスムーズに、かつ安全に運用できるよう、丁寧にお手伝いいたします。



わからないことがあっても、一つずつ確認しながら進めれば、必ず成功します。焦らず、丁寧に作業を進めてください。応援しています!









