ウェブコンサルタントを「教育者」に!Webノウハウの内製化戦略

ウェブコンサルタントを「教育者」に!Webノウハウの内製化戦略

毎月の定例会で専門用語を並べられ、なんとなく頷いているが、現場の社員はどこか他人事……。高いコンサル料を払っているのに、社内に何も残っていない気がする

そんな違和感を抱えていませんか? 中小企業にとって、Web戦略を外部に「丸投げ」し続けることは、単なるコスト増だけでなく、組織の成長機会を損失するという大きなリスクをはらんでいます。

コンサルタントがいなくなった瞬間、自社のWebが止まってしまう。そんな依存体質から脱却する鍵は、外部パートナーを「作業の代行者」から「社内の教育者」へと再定義することにあります。本記事では、社員が自ら考え、改善を回せる「自走する組織」を作るための、戦略的内製化の進め方を具体的に解説します。

目次

なぜプロに頼むほど現場は動かなくなるのか

「高いお金を払ってプロに任せているのに、なぜか社員が前よりも動かなくなった……」
実はこれ、多くの経営者が直面する「Web活用の落とし穴」です。
プロに頼んだのが間違いだったのか???

なぜ、優秀なコンサルタントが入ると、現場の熱量は下がってしまうのでしょうか?
その理由は、社員の能力が低いからではありません。「プロに頼む」という仕組みそのものに、3つの原因が隠れているからです。

1. 「魔法のブラックボックス」化

コンサルタントが専門用語を使って、「これが必要ですからやっておきました」と結果だけを報告する。これでは、社員にとってWeb施策は中身のわからない「ブラックボックス」になってしまいます。「どうしてそうなったか」が見えないので、社員はただ数字を眺めるだけの「観客」になってしまうのです。

いくらコンサルタントが優秀で結果を出していても、社員を育てるという観点からはあまり良いコンサルティングとは言えないかもしれません。

2. 「正解は外部にある」という思い込み

プロが「これが正解です」と答えを出し続けると、現場の社員は自分で考えるのをやめてしまいます。「プロが言うんだから、自分たちが口を出すのはやめておこう」「失敗したら怖いから、指示を待とう」という消極的な空気が生まれ、Webが「自分たちの仕事」から「コンサルに言われた作業」に変わってしまうのです。

また、必ず「正解がある」と決めつけるのも危険です。
仮説 → 実行 → 検証
を行うにあたって、「正解」が出せるなら、PDCAを回す必要はないわけです。

3. 「通訳」だけで終わる仕事

いつの間にか、社員の仕事が「コンサルタントの話を聞いて、経営者に伝えるだけ」になっていませんか? これでは現場にノウハウは貯まりません。
本来、最も自社の強みを知っているはずの社員が、情報の「通り道」になってしまう。これが、現場がじぶんごとにならない最大の理由です。

プロに任せるのは、一見すると近道に見えます。しかし、「考えること」まで外注してしまうと、組織の足腰はどんどん弱くなってしまうのです

コンサルタントを「作業代行」から「社内教育者」へ変える条件

現場が「受け身」になってしまうのは、コンサルタントへの「注文の出し方」に原因があります。これからは、「実務を丸投げする外注先」ではなく、「自社の社員をプロにするコーチ」として彼らを使い倒しましょう。

そのためには、次の3つの条件を契約や打ち合わせのルールに盛り込むことが不可欠です。

1. 「答え」ではなく「判断基準」を教わる

これまでは「今月はこのバナーに変えました」という報告で終わっていたかもしれません。これからは、
「なぜその色にしたのか?」「次、自分たちで選ぶならどこを見るべきか?」
という根拠を徹底的に聞き出してください。
コンサルタントが持っている「判断の物差し」を社員に移植してもらうこれが、ノウハウを社内に残す第一歩です。

2. 作業の主役を「社員」に入れ替える

コンサルタントが手を動かす時間を減らし、「コンサルタントが指示を出し、社員が手を動かす」時間を増やします。 最初は時間がかかるかもしれません。しかし、自分で設定した広告や、自分で書いた記事には、必ず「愛着」と「責任感」が芽生えます。コンサルタントには、その作業が正しい方向に進んでいるかをチェックする「伴走者」になってもらうのです。

3. 「成功の再現性」をマニュアル化する

たまたま上手くいった結果には意味がありません。
上手くいったときに、「なぜ上手くいったのか、次も同じ結果を出すにはどうすればいいか」を言語化してもらいましょう。 コンサルタントに「社内向けのWeb運用ルール(秘伝のタレ)」を一緒に作ってもらうよう依頼してください。彼らがいなくなった後も、その資料が社内に残れば、それは会社にとって一生モノの資産になります。

単に「成果を出してもらう」だけではなく、「成果の出し方を教えてもらう」。この意識の転換だけで、外部パートナーは最強の「社内教育者」に変わります

ノウハウを資産化し自走する組織への道

Webマーケティングを「外注」から「自走」へとシフトさせる。それは単にコストを削ることではなく、会社の未来を支える「無形資産」を積み上げていくプロセスです。

最終的に目指すべきは、最新のITツールに詳しい社員を育てることではありません。自分たちの手で「どうすればお客様に喜んでもらえるか」をWebという道具を使って考え、実行できる組織文化を作ることです。

1. 「積み上がる」喜びをチームで共有する

社内にノウハウが貯まり始めると、社内の空気が変わります。 これまではコンサルタントから届くレポートの数字を眺めるだけだった会議が、「次はこう改善してみよう」「現場でこんな声があったから、Webに反映させよう」といった前向きな議論の場に変わります。 社員一人ひとりが「自分たちの力で売上を作っている」という手応えを感じることが、何よりの成長の原動力になります。

2. 「卒業」を前提としたパートナーシップ

いつまでも外部の専門家がいなければ動けない状態は、経営として健全とは言えません。
私たちの理想は、「いつか私がいなくても、御社のチームだけでWebを回せるようになること」です。
最初は私たちが先頭を走りますが、少しずつバトンを渡し、最後は横で並走し、やがて後ろから見守る。
そんな「卒業」を前提としたお付き合いこそが、中小企業の経営者の方に提供すべき誠実な形だと信じています。

ただそこで1つ気をつけていただきたいのが、育った担当者が「退職」してしまう場合もあります。
経営者の方から見ると、突然ハシゴをはずされるような気持ちになるでしょう。
その時はまたいつでも「コンサルタント」に戻ってきてもらえるような「ご縁」は繋がっていた方が良いでしょう。
そのため、解析だけはお願いするなど方法は様々。

3. まずは一歩、踏み出しませんか?

Webの主導権を、もう一度自社の手に取り戻す。 その決断が、3年後、5年後の御社の競争力を大きく左右します。
ただ、1年くらいで結果を出すのは難しいかもしれません。
もし、今のパートナーシップに「物足りなさ」を感じているなら、それは組織が次のステージへ進もうとしているサインかもしれません。

御社の社員が「じぶんごと」としてWebを語り、成果を楽しむ。そんな「自走する組織」への第一歩を、一緒に踏み出せる日を楽しみにしています。

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