ウェブ解析でサイトの収益を改善する

ウェブ解析でサイトの収益を改善する

◆要約
ウェブサイトの収益が伸び悩んでいませんか?ハマ企画の実践事例から、データ解析と顧客目線を用いた具体的な収益改善の方法を学びましょう。目標の明確化と効果的なコンテンツ戦略で、サイトの収益向上を実現できます!
◆ポイント
・目標の明確化とKPI設定:共通目標を持ち収益改善を効率化しました。
・内部と外部の分析:内部データと競合調査で効果的改善を図っています。
・顧客視点での評価:顧客目線でコンテンツを見直し質を向上します。

ウェブサイトの収益を上げるには、しっかりとしたデータ分析と、お客様の立場で考えることが大切です。

ここでは、ハマ企画の実践事例として、収益が落ちているウェブサイトを改善するためのウェブ解析についてお伝えいたします。
目標の見直し、内部・外部の状況確認、そしてユーザーの行動予測を通じて、魅力的なコンテンツ作りについて
実際の社内ミーティングでの出来事を書きました。

目次

収益改善に至った経緯と施策

インターネットの世界は日々変化しています。お客様のニーズやGoogleの検索の仕組みも常に変わっていくため、ウェブサイトの運営は簡単ではありません。

ハマ企画の運営しているメディアの課題は既存コンテンツの収益低下です。
この状況を改善するには、丁寧なサイト分析と計画的な取り組みが欠かせません。

まずは、ウェブサイトの目的を再確認。
単純に売上を増やすことが目的なのか、会社の知名度を上げることが目的なのか、それともお客様との関係を深めることが目的なのか。この目的をはっきりさせることで、これからの分析と計画の方向性が定まります。

次に、具体的な成果指標(KGI)を見直します。ここで大切なのは、最初の段階で重要な指標としてKPIを3つだけに絞ることです。

例えば、収益をKGIとした場合、ページの閲覧数、サイトの滞在時間、資料請求などの成約率などがKPIとして考えられます。
ハマ企画のメディアの場合、収益がKGI、パブリッシャーインプレッション、表示回数、セッションをKPIとし、皆が計測しやすい指標にしています。

GA4のエンゲージメント率も候補となりましたが、不慣れな担当の場合、滞在時間なのか閲覧数なのかキーイベントなのかがわからなくなるため今回は避けました。

また、今回のKPIはフェーズ1としています。

理由は簡単で、サイトが成長をすればKPIも変わるからです。

このKPI指標を絞ることで、チーム全員が同じ目標に向かって効率よく改善活動ができるようになります。

内部と外部の視点で現状把握をする

目標と指標を決めたら、現在の状況をしっかり分析します。この段階では、自社の内部データと外部の状況の両方を見ることが大切です。

内部分析では、まず収益の高いコンテンツを探します。

ただし、単に収益が高いだけでなく、そのコンテンツが本来の目的と合っているのかを確認することが重要です。目先の収益だけにとらわれず、長期的な計画との整合性を保つことが成功への近道となります。

また、前年との比較を行う際は、1ヶ月だけでなく2〜3ヶ月の期間で見ることをおすすめします。これにより、一時的な変動に惑わされず、より確実な傾向を把握できます。

内部分析から代表的なコンテンツをピックアップし、前年度に収益を上げたコンテンツがなぜ作られたのかを再確認します。これにより、過去の成功要因を今の戦略に活かすことができます

外部分析では、業界の動向や競合他社の状況を調査します。検索キーワード分析ツールなどを使って、注目度の高いキーワードや話題のトピックを見つけます。(管理画面やブラウザ上での把握)
また、社内の意見を通じて、現場の声やお客様からの感想も集めます。これらの情報を総合的に分析し、今後の傾向を予測します。

お客様の視点でのコンテンツを分析

データ分析に加えて、お客様の立場でコンテンツを評価することも重要です。既存のコンテンツをお客様の目線で見直し、どの部分が役立っているのか、どこを改善できるのかを検討します。

特に、最近公開したコンテンツ(例えば先月の記事)を詳しく調べることで、今のコンテンツ戦略の効果が分かります。

読者の反応が良かったコンテンツの特徴を見つけ、今後の記事作りに活かすことができます。

コンテンツに基づいたキーワード戦略の立案

外部分析と社内の意見聴取の結果を基に、主要なコンテンツを3つに絞ります。各コンテンツに対して、以下のような取り組みを行いました。(今回の事例です)

ハマ企画では住まいと観光のメディアをやっているため、一部抽象的な事例も交えてお伝えします

  1. 一つ目のコンテンツ:地元行事に関するキーワード
    • 現在のコンテンツを分析
    • 読者が何を知りたいのかを考える
    • 読者が抱える問題を幅広く考える
    • 問題解決のための行動も考え、新しいコンテンツのアイデアを2つ考える
  2. 二つ目のコンテンツ:季節イベントなキーワード(例えば 夏なら夏休み)
    • ウェブ解析の結果、特殊な分野であることが分かった
    • 新しいコンテンツ記事を作るのではなく、既存のコンテンツ記事を日々更新することにした
  3. 三つ目のコンテンツ:イベントではありませんがトレンドキーワードとなるもの
    • 今の流行を調べた結果、今すぐには重要でないと分かった
    • 将来の記事投稿の予定を立てた

さらに、これら3つのキーワードに関連する既存の記事同士をリンクでつなぐ(内部リンク)計画を考えます。

また、外部の状況を再確認し、改善できる点を見つけます。

効果的なコンテンツ作成のポイント

効果的なコンテンツを作る際は、以下の点を大切にしています

効果的なコンテンツ作成のポイント

読者の行動を予測する

単にコンテンツ記事で情報を提供するだけでなく、読者がコンテンツ記事を読んだ後にどんな行動を取るかを予想します。関連記事へ移動するのか、外部サイトを参照するのか、メールマガジンを登録するのか…など
予想することで、読みやすい・わかりやすいコンテンツの作成へと繋がります。

読者の目的に合わせた分類
考えたキーワードやコンテンツのアイデアを、Go、Do、Buy、Knowクエリ(検索する語句)でタイプに分けます
GoogleのSEO的な発想ですが、作成側も理解しやすいフレームワークです。

このGo・Go、Do、Buy、Knowについてはsearchqualityevaluatorguidelines.pdfに記載されています(補足でも説明しています

この分類を意識することで、読者の目的に沿ったコンテンツ記事作りをすすめることができます。

分析ツールと記録の効率化

効率的な分析と情報共有のために、次の方法を活用します

データを見やすく表示するダッシュボード(LookerStudio)と、G4の探索画面を主に使用しています。
よくあるウェブ解析レポートは作りません。
即指標がわかることと、ウェブ解析レポートを作る稼働が無駄だと考えているからです。

余談ですが、AI議事録を導入し、参加者全員が話し合いに集中できる環境を整えます。これにより、より活発な意見交換と新しいアイデアが生まれやすくなります。

今後の課題と継続的な改善

今回のミーティングでは、扱えなかった項目を課題として残しました。

  • Google Search Consoleを使って低品質コンテンツをピックアップし、改善が必要なコンテンツを見つける
  • NPSツールを導入しているので、ここからから吸い上げた読者の声からのコンテンツづくりをする

まとめ

ウェブサイトの収益を上げるには、お客様の立場で考え、最新の傾向をしっかり分析することが欠かせません。
キーワードを選ぶことは大切ですが、それ以上に伝えたいことを具体化させ読者目線でコンテンツの質を高めることが大切です。

今求められる「コンテンツの質」って何?:大切なのは量より質
今求められる「コンテンツの質」って何?:大切なのは量より質

また、月次や週次で定期的に分析し、戦略を見直し、そしてお客様のニーズに素早く対応することが、長期的な収益向上につながります。

今回はハマ企画の社内ウェブ解析を事例としましたが、コンテンツマーケティングもメディアもこのミーティングは大切です。現場にまるなげではなくチーム全員でこの改善の取り組みを進めることで、より創造的で効果的なコンテンツになるのです。


ハマ企画では、このようなウェブサイトの分析や広告の運用など、ウェブマーケティング全般のサポートをしています。記事づくりで悩んでいることがあれば、気軽にご相談ください。

みなさんが良い記事を書いて、たくさんの人に読んでもらえるようになることを心から願っています。これからも、役立つ情報をお届けしていきますので、ハマ企画の記事を楽しみにしていてくださいね。



補足:Go・Do・Buy・Knowについて

Googleが公開しているsearchqualityevaluatorguidelines.pdfからGo・Do・Buy・Knowについて要約いたします。

ユーザーのクエリを Go、Do、Buy、Know の 4 つの主要な意図に分類することに重点が置かれています。以下に、各意図の定義と、対応するクエリと結果の例を示します。

Go クエリの目的
特定のオンラインの場所、通常は特定の Web サイトまたは Web ページに到達すること。

Do クエリの目的
目標を達成したり、アクティビティに参加したりすること。目的またはアクティビティは、ダウンロード、購入、取得、娯楽、Web サイトまたはアプリとの対話などです。 Do クエリには、すぐに達成する必要がある特定のニーズがある場合もあれば、よりオープンエンドで、ブラウジングやその後の検索を伴って最終的に目標を達成する場合もあります。

Buy クエリの目的
ソースに Buy クエリに関する具体的な情報は含まれていませんが、これは、トランザクションの意図、つまりオンラインで製品またはサービスを購入することを目的とした Do クエリのサブセットと考えることができます。

Know クエリの目的
情報を探すこと。

searchqualityevaluatorguidelines.pdf に基づきNotebookLMで生成しました。
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