弊社のメディア「横浜で暮らそう」は課題解決型のコンテンツと地域ニュースの二軸の情報発信で運営をしています。運営を続けていると、毎年定番で人気がでてくるジャンルがあります。
今回は「ハロウィン」の時期に合わせたコンテンツ計画が立てられないかということで、Googleトレンドと生成AIだけを使いコンテンツ計画を立ててみました。
Googleトレンドのデータを生成AIに読み込ませる
人気度の動向のデータをそのまま読み込ませる
まずは1年間の月別の人気度の動向 を「そのまま」読み込ませました(うっかりエンターを押してしまっただけ)

このグラフに対する考察もでてまいりました、次の通りです。
- 季節性の明確なパターン:
- 10月末に向けて検索数が急増
- 11月以降は急激に減少
- 12月から7月までは低い水準で安定
- 検索ピーク:
- 2023年10月29日の週が最高値(100)
- 2024年も10月27日の週に向けて95まで上昇
- 準備期間の傾向:
- 8月中旬から徐々に上昇開始
- 9月に入ると更に加速
- 10月に入ると急激な上昇
- オフシーズンの特徴:
- 12月から7月までは検索関心度が2-3程度で推移
- 変動がほとんどない安定期
このデータから、日本でのハロウィンへの関心は非常に季節性が強く、イベントの2-3ヶ月前から準備が始まることがわかります。特に、直近の1ヶ月で関心が最も高まる傾向にあります。
このデーターを1月から並び替える

グラフから読み取れる主要なポイント:
- 上昇期(8月〜10月):
- 8月から緩やかな上昇開始
- 9月に入ると上昇が加速
- 10月にピーク(検索関心度100)
- 終息期(10月〜12月):
- 10月末から11月にかけて急激な下降
- 12月には平常値に戻る
- 静穏期(1月〜7月):
- 検索関心度が2〜3程度で安定
- ほとんど変動がない
この月別表示により、ハロウィンに関する関心の季節的なパターンがより明確になりました。特に、準備期間(上昇期)が約3ヶ月間あり、イベント後の終息は比較的急速に進むことがわかります。
ウェブ解析を長年やっていると、おおよその勘所は働くもので、その勘所とデータがほぼ同じだったという感想です。
関連トピックのデータを分析させる
ハロウィンの関連トピックデータを分析し、主要なトレンドと関連性を可視化していきます。
ハロウィン関連トピック分析
テーマパーク関連
コスチューム・仮装
イベント・場所
フード・デコレーション
現状分析
このデータの現状分析をさせてみました。
日本のハロウィン市場は、テーマパークを中心に大きな変化を見せています。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンとディズニーランドが市場を牽引する中、特筆すべきは東京ディズニーランドの500%という急成長です。さらに注目すべきは、ハロウィーン・ホラー・ナイトが示した3900%という驚異的な伸び率であり、これは消費者ニーズの新たな方向性を示唆しています。
コスチュームとフードの分野では、興味深い対比が見られます。コスプレや仮装が安定した人気を保持する一方、フード分野ではカボチャという伝統的な要素が高い人気を維持しつつ、ハロウィンケーキが急激な成長を見せています。これは伝統とトレンドの共存を示す良い例と言えるでしょう。
イベント面では、渋谷ハロウィンの急激な人気上昇が目立ちます。一方で、従来型のパーティーやパレードは比較的低調な推移を示しており、イベントの形態そのものが変化している可能性を示唆しています。
横浜のメディアなので、他の地域のことを分析してもねーとは思ったのですが、参考ってことで。
仮説立案
現在のハロウィン市場で起きている現象は、体験の質的変化を表していると考えられます。テーマパークにおける家族向けコンテンツとホラー系コンテンツの同時成長は、消費者が求める体験の二極化を示しています。この二極化は、より深い体験価値を求める消費者心理の表れと解釈できます。
特に注目すべきは、SNSプラットフォームが市場動向に与える影響です。渋谷ハロウィンやハロウィンケーキの急成長は、視覚的な体験の共有がハロウィン文化の新たな核となっていることを示唆しています。これは、従来の「参加する」という体験から、「共有する」という体験への移行を表しているとも考えられます。
この仮説が、コンテンツ制作にどう影響を与えるかはさておき。次はクエリ(検索キーワード)の分析です。
検索キーワードのデータを分析させる
続いて、検索キーワードをCSVでダウンロードし生成AIに分析をさせてみました。
ハロウィン検索キーワード分析
イベント・場所検索
コスプレ・仮装関連
商業施設・商品
エンターテイメント
現状分析
同じく生成AIにこのデーターを「食わせ」みると
検索キーワードの分析から、日本のハロウィン市場での顕著な傾向が見えてきます。まず目立つのは、テーマパークを中心としたイベント検索の高い関心度です。特にディズニーとユニバーサル・スタジオ・ジャパンへの検索が上位を占めており、その関心は安定的に高水準を維持しています。
また、都市型イベントへの関心も急上昇しており、渋谷で3650%、池袋で3950%、川崎で1600%という驚異的な伸び率を示しています。一方で、コスプレや仮装に関する検索は安定的な推移を見せる中、「地味ハロウィン」という新しいトレンドが2000%の伸びを示しています。
商業面では、100円ショップを中心とした実用的な検索需要が顕著で、特にセリアへの関心が4200%増と際立っています。またエンターテイメント分野では、従来型のゲームコンテンツに加え、Googleのインタラクティブコンテンツへの関心が4600%と急増しています。
これまた、横浜にどうせい。となる内容。
仮説立案
これらの検索トレンドから、ハロウィン文化の多様化と分散化が進んでいると考えられます。従来の渋谷中心型から、池袋や川崎など、複数の都市への分散化が進んでいることは、より地域に根ざしたハロウィン文化の形成を示唆しています。
また、「地味ハロウィン」の台頭は、派手な仮装一辺倒だった従来のハロウィン文化に、より親しみやすい参加形態が生まれていることを示しています。100円ショップへの高い関心は、ハロウィンの大衆化と、自分なりの楽しみ方を見出す消費者の増加を表していると考えられます。
昔、ハロウィンと言えば川崎でしたが、もう川崎ハロウィンはやめてしまいましたね。100円ショップについてはダイソーがかなり力を入れているとのことで、その影響なのでしょう。
戦略を立ててもらう
さて、いよいよコンテンツ戦略です。
条件は次の通り
- ハロウィン期間におけるKGI 広告収益を300,000円
- ページインプレッションあたり200円
次のような戦略がでてきました。
横浜ハロウィンコンテンツ戦略 2025
目標設定
8月の展開(準備期)
基礎情報
商業施設特集
9月の展開(加速期)
イベント情報
実用情報
10月の展開(ピーク期)
直前情報
特集記事
X(Twitter)活用戦略
投稿タイミング
- 平日:9時、12時、18時、21時
- 休日:10時、13時、16時、19時、22時
- イベント前日・当日:1時間ごとの更新
コンテンツミックス
- 記事シェア:40%
- 速報・現地情報:30%
- user-generated content:20%
- その他(天気、交通情報等):10%
何も考えなければ「すばらしい!」となりますが、この数字をクリアするためのコンテンツを考える必要があるわけです。
参考までに考えてもらいました。
ハロウィンコンテンツ戦略ガイド
反響が出やすい5つのコンテンツタイトル案
・【8月投稿】「プロが教える!ハロウィン準備スケジュール完全ガイド」
・【9月前半】「ハロウィンの飾り付け&メイク術:予算別アイデア30選」
・【9月後半】「今年流行る!ハロウィン仮装ランキングTOP10」
・【10月第1週】「簡単3ステップ!話題の即席ハロウィンメイク」
・【10月中旬】「当日でも間に合う!ラストミニッツハロウィン攻略法」
時期別コンテンツ戦略のポイント
・早期準備層(8月): 計画立案、予算設定、アイデア収集に関する情報
・実践準備層(9月): 具体的なハウツー、商品レビュー、トレンド情報
・直前対応層(10月): 簡単な実践方法、緊急対応策、当日を楽しむコツ
検索キーワードのデータと、横浜で暮らそうのURLを元に生成AIに問いかけをすれば 予定の15本のタイトルはでてくると思います。
やってみた感想
この記事、月末のめちゃくちゃ忙しい時期に隙間時間で作りました。つまり、完全に片手間です。でも、片手間でもここまでできるなら、他のデータも引っ張ってきて、今よりしっかり詰めていけば、もっとクオリティの高いものが出てくる可能性があると思います。
ただ、コンテンツマーケティングやウェブ解析の経験がない人には、ちょっと難易度高めかもしれません。なぜかというと、今の生成AIには、自分の業務を俯瞰してしっかり組み立てたものをプロンプトとして入力する必要があるからです。これはまだまだ実践の積み重ねが必要なところですね。
それでも今回片手間でやってみて、公開したり社内で軽く話したりして感じたのは、短い時間で戦略のパターンが見えるってこと。そうなると、突き詰められるから打ち手も増えるし、結果として成果も出やすくなりそうです。
(ちなみに横浜ではハロウィンはさほど人気のあるコンテンツにはなりません)
最後にこの内容をGammaに入れてスライドで出力をしてみました