GA4を開いてみたものの、数字や専門用語が多く、そっと画面を閉じてしまった経験はありませんか…。
「セッションとエンゲージメントは何が違うの?」
「イベントとは何を指しているの?」
「レポートがたくさんあるけれど、結局どこを見ればいいの?」
私もウェブ解析士の資格取得に向けて勉強を始めたとき、GA4の画面を見ながら何度も手が止まりました。
用語の意味を一つずつ調べても、それがホームページの改善とどうつながるのか、なかなか理解できなかったからです。しかし、ウェブ解析の考え方と一緒にGA4を学ぶことで、少しずつ数字の意味が見えるようになりました。
この記事では、一般的なGA4の操作マニュアルではなく、私が勉強中に実際につまずいたポイントをもとに、GA4の基本的な考え方を初心者の方にも分かりやすく解説します。
ウェブ解析士を勉強して「GA4の壁」にぶつかった話

ウェブ解析士の勉強を始める前、私はGA4に対して「ホームページを訪れた人数を見るツール」というイメージを持っていました。
実際にGA4を開けば、ユーザー数やセッション数、表示回数など、たくさんの数字が並んでいます。ところが、数字を見ることはできても、その数字から何を読み取り、どのような改善につなげればよいのかが分かりませんでした。
例えば、ユーザー数が増えていたとしても、それだけでホームページが成功しているとは限りません。
商品の購入や問い合わせにつながっているのかもしれませんし、目的とは関係のないアクセスが一時的に増えただけかもしれません。
ウェブ解析士の勉強を進めるなかで気づいたのは、GA4は「数字を眺めるためのツール」ではなく、「ホームページの目的に近づいているかを確認するためのツール」だということです。
GA4で初心者がつまずく5つのポイント

私がGA4を学ぶなかで特に迷ったのは、次の5つです。
「セッション」と「エンゲージメント」の違いが分からない
最初につまずいたのが、「セッション」と「エンゲージメント」という言葉でした。どちらも訪問者の行動を表しているように見えるため、違いがよく分からなかったのです。
私なりに整理すると、セッションは「ホームページを訪れた回数」、エンゲージメントは「訪れた人が、どのくらい関心を持って利用したか」を見るための考え方です。
例えば、同じ人が朝と夕方にホームページを訪れた場合、ユーザーは1人でも、セッションは複数回になることがあります。
一方、GA4における「エンゲージメントのあったセッション」は、次のいずれかを満たした訪問です。
- 10秒を超えて継続した
- キーイベントが発生した
- ページビューまたはスクリーンビューが2回以上発生した
つまり、セッション数が「何回訪問されたか」を表すのに対し、エンゲージメントは「その訪問に一定の関心や行動があったか」を判断する指標だと理解しました。
例えば、セッション数が多くても、ほとんどの人が短時間で離れていたら、ページの内容が訪問者の期待に合っていない可能性があります。
反対に、セッション数がそれほど多くなくても、エンゲージメント率が高く、問い合わせにつながっていれば、目的に合った訪問者を集められていると考えられます。
セッションは「訪問の量」、エンゲージメントは「訪問の質」と考えると、私には理解しやすくなりました。
イベントベースって何?ページビューとの違いに混乱する
GA4について調べると、よく「GA4はイベントベースで計測する」と説明されています。しかし、勉強を始めたばかりの私は、「イベント」と聞いて、セミナーやキャンペーンのような催し物を想像してしまいました。
GA4におけるイベントとは、ホームページやアプリの中で発生した行動や出来事のことです。
例えば、次のような行動がイベントとして計測されます。
- ページが表示された
- リンクがクリックされた
- ページが一定の位置までスクロールされた
- 動画が再生された
- ファイルがダウンロードされた
- 問い合わせが完了した
Googleの公式ヘルプでも、イベントはページの読み込みやクリックなど、ウェブサイトやアプリ上の特定の操作・事象を測定するものと説明されています。
ここで私が混乱したのは、「ページビューもイベントなのか」という点でした。
GA4では、ページが表示されたことも「page_view」というイベントの一つとして記録されます。つまり、ページビューとイベントが別々に存在するのではなく、ページビューがイベントの中に含まれているのです。
私は、イベントを「ホームページ内で起きたことを記録する共通の箱」と考えるようにしました。その箱の中に、ページ表示、クリック、スクロール、問い合わせ完了など、さまざまな行動が入っているイメージです。
この考え方が分かると、GA4が単にページの閲覧数を調べるだけでなく、訪問者の行動を細かく確認できるツールだと理解できました。
レポート画面が多すぎて「どこを見ればいいか」が分からない
GA4を開いたときに、多くの初心者が最初に感じるのは、「画面が複雑」ということではないでしょうか。
私も、ホーム、レポート、探索、広告、管理といったメニューを前にして、どこから見ればよいのか分かりませんでした。さらにレポートの中にも、リアルタイム、集客、エンゲージメント、収益化、ユーザー属性など、さまざまな項目があります。すべてを理解しようとすると、それだけで疲れてしまいます。
そこで私が教わったのは、「GA4を開く前に、知りたいことを決める」という考え方です。
例えば、次のように考えます。
- ホームページを訪れた人は増えているか
- 検索やSNSなど、どこから訪問しているか
- どのページがよく見られているか
- 問い合わせにつながっているか
知りたいことが決まれば、見るレポートも絞れます。
流入経路を知りたいなら「トラフィック獲得」、よく見られているページを知りたいなら「ページとスクリーン」、最初に見られたページを知りたいなら「ランディングページ」を確認します。
初心者のうちは、すべてのレポートを見る必要はありません。
GA4を使いこなそうとするのではなく、まず一つの疑問に答えるために使う。そう考えると、画面に対する苦手意識が少し軽くなりました。
「探索レポート」と「標準レポート」の使い分けに迷う
GA4には、通常の「レポート」とは別に「探索」という機能があります。
私は初めて探索画面を開いたとき、変数、ディメンション、指標、セグメントといった言葉が並んでいるのを見て、すぐに閉じたくなりました…。
標準レポートと探索レポートの違いを、私は次のように理解しています。
標準レポート:「決められた項目を定期的に確認する場所」
探索レポート:「自分の疑問に合わせて詳しく調べる場所」
例えば、次のような確認であれば、標準レポートで対応できます。
- 今月のユーザー数を確認する
- 検索やSNSからの訪問数を見る
- よく見られているページを調べる
- キーイベントの発生数を確認する
一方、次のような疑問を詳しく調べたい場合には、探索レポートが役立ちます。
- スマートフォンで訪れた人は、どのページを見て問い合わせたのか
- 特定の記事を読んだ人は、その後どのページへ移動したのか
- 問い合わせた人と、問い合わせなかった人にはどのような違いがあるのか
探索レポートは、条件を組み合わせて深く分析できる分、初心者には少し難しく感じられます。
そのため、最初から無理に使う必要はありません。
まずは標準レポートでホームページ全体の傾向をつかみ、「もっと詳しく知りたい」という疑問が出てきた段階で探索を使うのがよいと感じました。
コンバージョン(キーイベント)の設定でつまずく
GA4を学ぶうえで最も重要でありながら、初心者が特につまずきやすいのがキーイベントの設定です。
以前は「コンバージョン」と呼ばれていましたが、現在のGA4では、ビジネス上重要な行動を「キーイベント」として設定します。
例えば、企業のホームページであれば、次のような行動がキーイベントの候補になります。
- 問い合わせフォームの送信
- 資料請求
- 電話番号のタップ
- 見積もり依頼
- セミナーへの申し込み
- 商品の購入
私は当初、GA4を導入すれば、問い合わせも自動的に計測されると思っていました。しかし、GA4にデータが表示されていても、問い合わせ完了などの重要な行動が正しくイベントとして計測され、キーイベントに指定されていなければ、成果を確認できません。
Googleの公式ヘルプでも、確認ページへの到達などをイベントとして作成し、キーイベントとして設定する方法が案内されています。
設定できたように見えても、実際に計測されているかの確認も必要です。自分や社内の担当者がテストで問い合わせを行い、リアルタイムレポートやDebugViewなどを使って、イベントが発生しているかを確認します。
GA4は、タグを設置しただけでは十分ではありません。
「自社にとって何が成果なのか」を決め、それを正しく計測できる状態にすることが重要です。
GA4で「まずここだけ見ればOK」な3つの数字とは?

GA4には数多くの指標がありますが、勉強を始めたばかりの段階ですべてを覚える必要はありません。
私が最初に見るよう教わったのは、次の3つです。
- ユーザー数
ユーザー数は、ホームページを訪れた人の数を把握するための指標です。
まずは前月や前年同月と比較して、訪問者が増えているのか、減っているのかを確認します。ただし、ユーザー数が増えているだけでは、ホームページの成果が上がっているとは判断できません。
どこから訪れた人が増えたのか、問い合わせにつながったのかまで確認する必要があります。 - セッション数
セッション数は、ホームページへの訪問回数です。
ユーザー数が「何人来たか」だとすれば、セッション数は「何回訪問されたか」と考えると分かりやすくなります。ユーザー数よりセッション数が多ければ、同じ人が複数回訪問している可能性があります。BtoB企業のサービスでは、一度の訪問ですぐ問い合わせるのではなく、何度かページを確認した後に相談するケースもあります。
そのため、再訪問が増えていることは、商品やサービスを比較検討している人が増えている可能性を示しています。 - キーイベント数
キーイベント数は、お問い合わせや資料請求などの重要なアクションが実行された回数です。
ユーザー数やセッション数が増えていても、キーイベントがまったく増えていなければ、集客した人を成果へつなげられていない可能性があります。
反対に、アクセス数が横ばいでもキーイベントが増えていれば、ページの内容や問い合わせへの導線が改善された可能性があります。
大切なのは、一つの数字だけで判断しないことです。「どれだけ訪問されたか」と「その訪問が成果につながったか」を組み合わせて確認します。
数字の読み方を実際のハマ企画サイトで解説
例えば、ハマ企画のホームページで、ある月のユーザー数が前月より増えたとします。
最初に考えるのは、「なぜ増えたのか」です。記事が検索結果から読まれたのか、SNSで投稿が広がったのか、広告を出した影響なのかを、トラフィック獲得レポートで確認します。
仮に自然検索からのユーザーが増えていた場合、次はどのページが入り口になったのかをランディングページレポートで調べます。
特定の記事への流入が増えていたら、さらに次のような点を確認します。
- 記事は最後まで読まれているか
- サービスページへ移動しているか
- 問い合わせや相談につながっているか
- 想定していた検索意図と内容が合っているか
アクセスが増えたという事実だけで終わらず、「なぜ増えたのか」「その後どのような行動をしたのか」まで考えることがウェブ解析です。
GA4の数字は、答えそのものではありません。
ホームページで起きている変化に気づき、次の改善策を考えるための材料です。
ウェブ解析士の勉強がGA4の理解を加速させる理由
ウェブ解析士の勉強をして良かったと感じるのは、GA4の操作だけではなく、「数字を見る目的」を学べたことです。
GA4の使い方だけを覚えようとすると、メニューの場所やボタンの押し方に意識が向いてしまいます。しかし、本来の目的はGA4を操作することではありません。
ホームページを通して、会社や事業の目標を達成することです。
ウェブ解析では、まず事業の目的を確認し、そこからホームページの役割や目標を考えます。
例えば、「問い合わせを増やしたい」という目標がある場合でも、いきなり問い合わせ数だけを見るのではありません。
問い合わせにつながるまでの流れを分けて考えます。
- ホームページを見つけてもらう
- サービスに興味を持ってもらう
- 実績や会社情報を確認してもらう
- 問い合わせページへ移動してもらう
- フォームを送信してもらう
この流れが分かると、ユーザー数、ランディングページ、エンゲージメント、ページ遷移、キーイベントといったGA4の数字が、どの段階を表しているのか理解しやすくなります。
資格の勉強で「数字の意味」が腹落ちした瞬間
私が特に印象に残っているのは、「数字が高いか低いかよりも、目的に近づいているかを考える」という視点です。
例えば、ページの平均エンゲージメント時間が長ければ、必ず良いとは限りません。記事をじっくり読んでいる場合もあれば、内容が分かりにくく、必要な情報を探すのに時間がかかっている場合もあります。
反対に、問い合わせ完了ページの滞在時間が短くても問題はありません。フォームを送信したことを確認するだけのページなので、短時間で離れるのが自然だからです。
数字には、それぞれのページの目的や訪問者の状況が反映されています。
「平均より高いから良い」「低いから悪い」と判断するのではなく、なぜその数字になっているのかを考える。
この考え方を知ったとき、ウェブ解析は数字を評価する仕事ではなく、数字の背景にある訪問者の行動を想像する仕事なのだと理解できました。
GA4と一緒に覚えると効果的なウェブ解析の基本用語

GA4を理解するためには、画面上の指標だけでなく、ウェブ解析の基本用語も一緒に覚えると効果的です。
KGI
会社や事業が最終的に達成したい目標です。
売上、契約数、問い合わせ数などが該当します。
KPI
KGIの達成状況を確認するための途中の指標です。
ホームページの場合は、サービスページの閲覧数、資料ダウンロード数、問い合わせ率などが考えられます。
ディメンション
データを分類するための項目です。
ページタイトル、地域、デバイス、流入元などがディメンションにあたります。
指標
数値として測定する項目です。
セッション数、ユーザー数、表示回数、キーイベント数などが指標です。例えば、「ページタイトルごとの表示回数」を確認する場合、ページタイトルがディメンション、表示回数が指標です。
コンバージョン率
訪問やユーザーのうち、問い合わせや購入などの成果につながった割合です。
アクセス数だけでは分からない、ホームページの成果の出やすさを確認できます。
GA4を自社で使いこなすために:プロの力を借りるという選択肢
GA4は、基本的な数字を見るだけであれば、初心者でも少しずつ使えるようになります。しかし、ホームページの成果を正しく測定するためには、次のような設定や確認が必要です。
- 問い合わせなどのキーイベント設定
- Googleタグマネージャーとの連携
- 自社や関係者のアクセス除外
- クロスドメイン計測
- データ保持期間の確認
- イベントが正しく計測されているかのテスト
- ホームページの目的に合ったKPIの設計
設定に問題があると、誤った数字をもとに判断してしまう可能性があります。また、設定が正しくても、「数字を見て終わり」になってしまえば、ホームページの成果にはつながりません。
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