更新しやすいWordPressとは?カスタム投稿タイプを作る前に考えたいこと

今回はカスタム投稿タイプやカスタムフィールドを作るかどうか、迷ったときに是非読んでほしい内容となります。

WordPressでホームページ制作のご依頼をいただく際、よくあるご要望のひとつが、「公開後、自分たちで更新できるようにしたい」というものです。その時、カスタム投稿タイプやカスタム投稿フィールドの存在は、とても便利に思う事もありますが、専用の投稿タイプや入力欄を細かく作れば作るほど、更新しやすいホームページになるとは限りません。
むしろ作り込みすぎることで、「これはどこから更新するの?」「いつもと違う内容を掲載したいけれど、入れる場所がない」「似たような投稿メニューがたくさんあって違いが分からない」といったことが起こる場合もあります。

大切なのは、何でも専用の投稿タイプや入力欄に分けることではなく、そのコンテンツをどのように管理し、今後どのように使っていくのかを考えて設計することとなります。

目次

カスタム投稿タイプとは?

WordPressには、標準で「投稿」や「固定ページ」といったコンテンツの種類があります。
カスタム投稿タイプを利用すると、これとは別にサイト独自のコンテンツを作ることができます。

例えば、

  • 商品
  • セミナー・イベント
  • お客様の声
  • 導入事例
  • 求人情報

などです。

管理画面にも「商品」「セミナー」といった専用メニューを表示でき、それぞれを通常のブログ記事とは分けて管理できます。また、「商品だけを一覧表示する」「開催予定のセミナーを表示する」といった、そのコンテンツに適した仕組みを作れることもメリットです。便利な機能ですが、ここで気をつけたいのが、「内容が違うから、とりあえず投稿タイプも分ける」という考え方です。

カスタム投稿タイプに向いているページとは?

カスタム投稿タイプと特に相性がよいのは、同じ種類の情報を繰り返し登録するコンテンツです。
「同じ種類の情報を繰り返し登録する」…具体的にはこんな感じ。


例えば「商品紹介」なら、こんな情報を持たせることができます。商品Aのページ、商品Bのページ、商品Cのページ‥‥というページ群があって、下記のような内容の表があるイメージ。

  • 商品名
  • 商品画像
  • 価格
  • サイズ
  • ブランド名

カスタム投稿タイプとカスタムフィールドを使用した編集ページのイメージはこうなります。

ーー商品名】 ーーーーーー

「テキスト」

ーー商品画像ーーーーーー

「画像」

ーー価格ーーーーーー

「数値」円

ーーサイズーーーーーー

「テキスト」

ーーーーーーーー

「テキスト」

ーーブランド名ーーーーーー

「テキスト」

「セミナー」なら、こんな感じ。セミナーAのページ、セミナーBのページ、セミナーCのページ‥‥というページ群があって、下記のような内容の表があるイメージ。

  • セミナー名
  • 開催日
  • 開催場所
  • 定員
  • 参加費
  • 申込URL

他にも求人情報なら、「職種」「勤務地」「雇用形態」「給与」といった項目が考えられます。このようなコンテンツは、記事が増えても基本的に持っている情報の種類(項目)が変わりません。
さらに、データとして項目を分けておけば、「開催日順にセミナーを並べる」「特定のブランドの商品だけ表示する」「勤務地から求人を探す」といった使い方もしやすくなります。
つまり、「同じ項目を繰り返し登録する」「登録した情報を検索・並び替え・一覧表示などに利用する」といったコンテンツは、カスタム投稿タイプやカスタムフィールドを使って構造化するメリットが大きいといえます。

カスタム投稿に向いている(そのメリットが大きい)ページ:

  • 同じ項目を繰り返し登録する(それらはデータベース化できそう)
  • 登録した情報を検索・並び替え・一覧表示などに利用する

などが予測されるページ

一方、「お客様の声」や「導入事例」のように、必ずしも多くの定型項目を持たないものでも、独立したコンテンツとして扱う意味があればカスタム投稿タイプにすることがあります。ブログとは別の一覧ページを持たせたい、管理画面でも明確に分けたい、サイト内で独立した導線を設けたい、といった場合です。

カスタム投稿タイプに向いていないページとは?

反対に、記事によって内容や構成が大きく変わるものは、細かく構造化しすぎないほうが扱いやすい場合があります。例えば、ある活動について継続的に報告するページがあるとします。
毎回「今回の活動内容」「見えてきた課題」「次の取り組み」といった決まった見出しがあっても、その中身が説明や考察、問いかけなどの文章を中心とする場合があります。さらに、そのときの内容や伝えたいことによって文章量が変わったり、画像や表を入れたり入れなかったりすることも考えられる。

ですので、ある記事では「画像1枚+長い文章」かもしれません。
別の記事では、「文章+画像+文章+画像」かもしれません。
さらに別の記事では、画像を3枚掲載するかもしれません。

このような内容に対して、

ーー見出し①:今回の活動内容】 ーーーーーー

「文章1」「画像1」

ーー見出し②:見えてきた課題ーーーーーー

「文章1」「画像1」

「文章2」「画像2」

ーー見出し③:次の取り組みーーーーーー

「文章1」「画像1」

という専用入力欄を用意すると、一見すると更新しやすそうですが・・・・

今回は【見出し②:見えてきた課題】の本文に画像を3枚載せたい

となった瞬間に困ります。画像3の入力欄を追加するのか。それとも画像2の欄に2枚入れるのか。文章を一つ追加したくなったらどうするのか。本来は載せたい内容が自由に変化するコンテンツなのに、ホームページを作った時点で想定した形式に、その後の記事を合わせなければならなくなってしまいます

このように、見出しは共通していても、その中身の構成や情報量が毎回変わるページは、専用の入力項目を細かく用意するより、ひな形を一つ作り、本文エディタを使って柔軟に更新できるようにしたほうが運用しやすい場合があります。
判断のポイントは「毎回同じ見出しがあるか」ではなく、「その中に入る情報まで定型化できるか」です。

向いているページと向いていないページの違い、なんとなくつかめるでしょうか

カスタム投稿に向いていない(そのメリットや必要性が弱い)ページ:

  • 載せたい内容が自由に変化するコンテンツ
  • 毎回同じ見出しはあるが、その中に入る情報まで定型化する必要のないページ

「内容が違う」だけならカテゴリーで分ける方法もある

もう一つ考えたいのが、投稿タイプを分ける前に、WordPressのカテゴリーやタグで分類できないかということです。例えば、企業サイトで次の2種類の記事を発信しているとします。

  • その会社のサービス関わるノウハウ記事
  • 会社からのお知らせ(休業やサイトメンテナンス日程、新年のご挨拶など)

技術的には、「コンテンツ」「お知らせ」という2つのカスタム投稿タイプを作ることもできます。しかし、どちらも基本的な構造が変わらない場合(例えば「タイトル」、「アイキャッチ画像」、「本文」、「公開日」)であれば、通常の「投稿」の中でカテゴリーを「コンテンツ」と「お知らせ」に分ける方法もあります。

ここで考えたいのは、「コンテンツの種類そのものが違うのか、それとも同じ種類の記事を用途によって分類したいのか」ということです。商品とブログでは、持っている情報もサイト内での役割も大きく違います。

一方、ノウハウ記事とお知らせは、内容や目的は違っても、どちらも「記事」として同じ仕組みで管理できる場合があります。カテゴリーで分けておけば、それぞれの一覧を表示することもできますし、「SEO」「WordPress」「アクセス解析」といった別の分類を組み合わせることもできます。

投稿タイプを新しく作る前に、まず既存の投稿とカテゴリー・タグで整理できないかを考えてみる

カスタム投稿タイプを増やしすぎるとどうなる?

もちろん、必要なカスタム投稿タイプを複数作ること自体に問題があるわけではありません。問題になるのは、明確な理由がないまま細かく分け続けることです。ここでは、カスタム投稿かイプを増やしたときに考えられるリスクを見てみましょう。

管理画面が分かりにくくなる

カスタム投稿タイプを作ると、WordPressの管理画面にはそれぞれのメニューが追加されます。

「ブログ」
「お知らせ」
「活動報告」
「事例」
「プロジェクト」
「取り組み」……

と似たようなメニューが増えていくと、制作した人には違いが分かっても、新しく担当になった人には分かりづらいことがあります。

「この情報はどこに投稿すればいいの?」という、新たな運用ルールが生まれてしまうのです。

仕様変更への対応が複雑になる

専用の投稿タイプや入力項目を細かく作り込んでいるほど、掲載したい内容が変わったときに改修が必要になる可能性があります。

当初想定していなかった項目を追加したい(画像は1つでなく増やせるようにしたい)

表示方法を変えたい(レイアウトを「上に画像、下に文章」ではなく横並びにしたい)

別のコンテンツと統合したい(見出しは変えたいときがある)

などなど・・・ホームページを数年間運用していれば、こうした変更は珍しいことではありません。最初からある程度変化することが想定される部分については、必要以上に仕組みを固定しないことも、長く運用するための設計の一つです。
各カスタム投稿タイプに専用のCSSをつけたりすることもありますので、仕様変更の際は確認にかかる工数が変わります。

保守・改修する範囲も増える

カスタム投稿タイプごとに異なるテンプレートや一覧ページ、検索・絞り込みなどを作っていれば、サイトを改修するときに確認する範囲も広くなります。「サイト全体の表示を変更したい」という場合でも、複数の投稿タイプで問題なく表示されるかを確認する必要があります。
作ったときだけでなく、その後の保守まで含めて仕組みが増えることを考えておく必要があります。

URLの管理にも影響する

カスタム投稿タイプは、例えば「セミナー」であれば、/seminar/○○/といった独自のURL構造を持たせることがあります。
投稿タイプを増やすことは、場合によってはサイト内のURL体系を増やすことでもあります。後から「この投稿タイプは必要なかったので通常投稿へ統合しよう」となれば、既存ページのURLが変わることがあります。

すでに検索エンジンに登録されていたり、外部サイトやSNSからリンクされていたりするURLであれば、旧URLから新URLへのリダイレクトなども検討しなければなりません。「管理画面にメニューを一つ増やすだけ」と考えて作ったものが、数年後には簡単に消せないサイト構造の一部になっていることもあります。

「固定するところ」と「自由にするところ」を考える

ここまで読むと、「ではカスタム投稿タイプやカスタムフィールドはなるべく使わないほうがいいの?」と思うかもしれませんが、そういうことではありません。

例えば、セミナーの開催日を毎回本文の好きな場所に書いてもらうより、「開催日」という専用欄を作ったほうが入力ミスを減らせますし、開催日順に並べることもできます。商品価格も同じです。一方、商品についての詳しい説明文まで「説明文1」「説明文2」「画像1」「画像2」と細かく固定する必要があるかは、別の話です。

  • データとして扱いたいものは構造化する。
  • 記事として表現したいものには、ある程度の自由度を残す。

カスタム投稿タイプやカスタムフィールドを使うかどうかは、結局はこの視点から考えると整理しやすくなります。

誰が、何を、どう更新するのかからWordPressを設計する

ホームページ制作では、公開時のページをきれいに表示することだけでなく、その後どのように情報が増えていくかを考える必要があります。
制作時には、「このページには何を掲載しますか?」だけでなく、

「今後も毎回同じ項目を掲載しますか?」
「文章や画像の量は変わりますか?」
「登録した情報を検索や一覧表示に使いますか?」
「誰が更新しますか?」
「数年後に担当者が変わっても分かりますか?」

といったことまで考えておくと、必要な仕組みが見えてきます。現在あるページをそのまま再現するためだけに入力欄を作るのではなく、これから増えていくコンテンツをどう管理するかを考えることがCMS設計では重要です。

カスタム投稿タイプは「必要だから作る」

カスタム投稿タイプやカスタムフィールドは、WordPressを運用しやすくする便利な仕組みです。ただし、細かく分けたり、入力欄を増やしたりすればするほど使いやすくなるわけではありません。
商品やセミナーのように定型的な情報を持つものなら、専用の投稿タイプやカスタムフィールドが役立ちます。
同じ種類の記事を「コンテンツ」「お知らせ」のように分けたいだけなら、まずカテゴリーやタグで管理できないかを考える。文章量や画像枚数が毎回変わるところなら、カスタムフィールドを設定しない方が本来WordPressにあるエディタの自由度を活かすことができます。
そして、サイト内で明確に別の役割を持つコンテンツであれば、カスタム投稿タイプとして独立させる。

「作れるから作る」のではなく、「分ける理由があるから作る」。

ホームページを公開したときだけでなく、数年後も更新しやすく、改修しやすい状態を考えてWordPressを設計することが、長く使えるホームページにつながります。

WEBマーケティング、ホームページ周り、会社のIT周りのお手伝いできます!

当サイトは、田中友尋(ウェブ解析士マスター・25年以上の支援実績)及びハマ企画の社員が現場の知見と一次情報をもとに執筆・監修し、文章の整理・校正にAIを活用しています。2026年8月2日にEU AI Act第50条が施行されたことにより、AIが関与した文章には機械可読な透かしが含まれる場合があります。透かしの検出はAI提供元のみが可能であり、読み手の方には影響しません。内容の判断・責任は著者が負い、事実確認は公的機関・公式資料を出典としています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次