ウェブアクセシビリティチェック│初心者が5分でできる確認方法

初心者でもできる!ウェブアクセシビリティチェックの第一歩

「うちのホームページ、ウェブアクセシビリティに対応できているのだろうか」2024年4月の改正障害者差別解消法の施行以降、そんな不安を感じているWeb担当者の方は少なくありません。

専門知識がなくても、実はGoogle Chromeに標準搭載された無料ツール「Lighthouse」を使えば、5分でアクセシビリティの現状を把握できます。この記事では、初心者でもすぐに実践できるウェブアクセシビリティチェックの方法と、チェック後に見えてくる「自社だけでは対応しきれない領域」について、順を追って解説します。

目次

法改正で企業のアクセシビリティ対応が義務に

合理的配慮イメージイラスト

2024年4月施行の改正障害者差別解消法とは

2021年に改正された障害者差別解消法が2024年4月1日に施行され、民間企業にも障害のある方への合理的配慮の提供が法的義務となりました。それまで民間事業者には「努力義務」にとどまっていた合理的配慮ですが、改正法により行政機関と同様の法的義務へと格上げされています。

ホームページにおける合理的配慮とは、障害のある方から「このページが読みづらい」「フォームが操作できない」といった申し出があった場合、過重な負担にならない範囲で改善対応を行うことを指します。直接的な罰則規定はないものの、対応が不十分な場合には主務大臣から報告徴収や助言・指導・勧告を受ける可能性があり、企業としてのレピュテーションリスクも見逃せません。

さらに重要なのが「環境の整備」という考え方です。これは、障害のある方から個別に申し出がなくても、日頃からウェブアクセシビリティを意識した改善を進めておくことを意味します。環境の整備を進めておけば、個別の合理的配慮が求められる場面を減らすことができ、万が一の申し出にもスムーズに対応できます。ウェブアクセシビリティの基本的な考え方や法的背景について、より詳しくはウェブアクセシビリティチェック完全ガイド|対応手順と基準で網羅的に解説しています。

アクセシビリティ対応で得られる3つのビジネス効果

ウェブアクセシビリティの向上は、法令遵守だけの話ではありません。対応を進めることで、ビジネスの成長を後押しする具体的なメリットが得られます。

まず、顧客層の拡大です。高齢者や障害のある方、一時的に怪我をしている方、さらには屋外でスマートフォンを使う方など、さまざまな状況の利用者にとって使いやすいサイトは、これまで取りこぼしていた潜在顧客へのリーチを広げます。

次に、ユーザビリティの向上です。見出し構造の整理、十分なコントラスト比の確保、わかりやすいフォーム設計といったアクセシビリティ対応は、すべての訪問者にとっての使いやすさに直結します。結果として、離脱率の低下やコンバージョン率の改善も期待できます。

そしてSEOへの好影響も見逃せません。代替テキストの設定や適切な見出し構造は、検索エンジンがページの内容を正しく理解するために不可欠な要素です。アクセシビリティに配慮したサイト構造は、そのまま検索エンジン最適化にもつながるのです。

顧客層の拡大
高齢者や障害のある方、一時的に怪我をしている方など、より多くの潜在顧客にリーチできます。

ユーザビリティの向上
誰にとっても使いやすいホームページは、離脱率の低下やコンバージョン率の向上につながります。

SEOへの好影響
サイト構造が整理されることで、検索エンジンが情報を理解しやすくなり、検索順位の向上も期待できます。

Lighthouseで自社サイトのアクセシビリティを無料チェック

Google公式の診断ツール「Lighthouse」とは

Lighthouseは、Googleが提供するWebページの品質診断ツールです。パフォーマンス、SEO、ウェブアクセシビリティなど複数の観点から自動的にチェックを行い、100点満点のスコアで結果を表示します。Google Chromeに標準搭載されているため、追加のインストールは不要で、費用もかかりません。

ウェブアクセシビリティのチェックを初めて行う方にとって、Lighthouseは最適な出発点です。5分もあれば、自社ホームページの現状を数値で把握できます。操作手順も非常にシンプルですので、以下のステップに沿って実際に試してみましょう。

チェック手順(3ステップ)

ステップ1:診断したいページを開く
Google Chromeで、自社ホームページのトップページや主要なページを開きます。

ステップ2:デベロッパーツールを起動

  • キーボードのF12キーを押す
  • または、ブラウザ右上のメニュー(⋮)→「その他のツール」→「デベロッパー ツール」を選択
Lighthouseの設定画面

ステップ3:Lighthouseを実行

  • デベロッパーツール上部の「Lighthouse」タブをクリック
  • 「カテゴリ」で「ユーザー補助」にチェックが入っていることを確認
  • ページ読み込みを分析」ボタンをクリック

たったこれだけで、数秒後にアクセシビリティスコアと改善点が表示されます。

結果の見方

Lighthouse診断結果の画面

診断結果は0〜100点で表示され、主に以下の情報が得られます。

スコア
サイトのアクセシビリティの達成度を数値化したもの。90点以上を目指しましょう。

改善が必要な項目
具体的なエラー内容が表示されます。

よくある指摘内容
画像要素に[alt]属性が指定されていません画像に代替テキストがない
背景色と前景色には十分なコントラスト比がありません文字と背景の色の差が小さく、読みづらい
フォームの要素にラベルが関連付けられていません各フォーム要素には、プログラム的に関連付けられたラベル要素が必要
ページに見出し、スキップリンク、またはランドマーク領域が設定されていませんページに見出し(h2など)が設定されていない

これらの指摘は、視覚障害のある方がスクリーンリーダー(画面読み上げソフト)を使う際や、キーボードのみで操作する際に問題となる項目です。

Lighthouseだけでは対応が不十分な理由

Lighthouseはウェブアクセシビリティの第一歩として非常に有用ですが、あくまで機械的な自動チェックツールです。実際のアクセシビリティ対応において重要でありながら、Lighthouseでは検出できない項目が数多く存在します。

たとえば、キーボード操作の実用性です。視覚障害のある方や上肢に障害のある方は、マウスの代わりにキーボードだけでサイトを操作します。すべてのリンク、ボタン、フォームがTabキーやEnterキーで正しく操作できるかどうかは、実際に人が手を動かして確認しなければ判断できません。

また、見出し構造(h1、h2、h3…)が論理的な階層になっているかどうかも、Lighthouseでは十分に評価できません。スクリーンリーダーを使う方は、見出し一覧からページ内の情報を探すことが多いため、見出し構造の適切さはアクセシビリティの要となります。

さらに、動画コンテンツに字幕や音声解説がついているかといった確認も、自動チェックの範囲外です。

日本の標準規格であるJIS X 8341-3:2016には61項目の達成基準が定められており、Lighthouseが自動的にカバーできるのはそのごく一部にすぎません。さらに、2025年10月にはWCAG 2.2がISO/IEC 40500:2025として国際承認され、JIS X 8341-3も2026年度中にWCAG 2.2相当へ改正される見込みです。改正後は達成基準の数がさらに増えるため、自動ツールだけに頼ったチェックでは、ますます対応しきれなくなります。

つまり、Lighthouseで100点を取得できたとしても、それはアクセシビリティ対応の「合格」を意味するものではないのです。

Lighthouseでは検出できない重要な項目

キーボード操作の実用性
すべてのリンク、ボタン、フォームが、マウスを使わずキーボードだけで操作できるか?(Tabキー、Enterキーなど)
見出し構造の適切性
見出し(h1, h2, h3…)が論理的な階層になっているか?ユーザーが目的の情報を探しやすい構造になっているか?
動画コンテンツの配慮
動画に字幕や音声解説がついているか?

2026年のJIS改正に向けて今から備えるべきこと

ウェブアクセシビリティの基準は、いま大きな転換点を迎えています。2025年10月、W3Cが策定したWCAG 2.2が国際規格ISO/IEC 40500:2025として正式に承認されました。これを受けて、日本国内でもJIS X 8341-3の改正原案作成委員会が2025年10月に発足し、順調に進めば2026年度中に約10年ぶりとなる改正JISが発行される見込みです。

現行のJIS X 8341-3:2016はWCAG 2.0相当の基準ですが、改正後はWCAG 2.2相当にアップデートされます。WCAG 2.2ではモバイル端末への対応や、認知障害・学習障害をお持ちの方への配慮など、新たな達成基準が複数追加されており、チェック項目のボリュームは現行比で約1.44倍に増加します。

ただし、WCAGは常に下位互換性を保った形でバージョンアップされているため、現在JIS X 8341-3:2016に準拠して進めている取り組みが無駄になることはありません。今のうちに現行基準への対応を固めておくことが、新JISへのスムーズな移行につながります。JIS X 8341-3とWCAG 2.2の違いについて詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。

「JIS改正が迫っているが、自社サイトが今の基準にさえ対応できているか不安」という方は、改正前の今のうちにプロによるアクセシビリティチェックを受けておくことをおすすめします。現状を正確に把握した上で、改正後に必要となる追加対応を計画的に進めることができます。

Lighthouseの次に取るべきアクセシビリティ対応ステップ

専門ツールと手動チェックの組み合わせが不可欠

Lighthouseで基本的なエラーを修正したら、次はより本格的なチェック体制へ進みましょう。

最初のステップは、専門ツールによる網羅的な検証です。総務省が開発・提供している「miChecker(エムアイチェッカー)」は、JIS X 8341-3:2016に基づいたアクセシビリティ評価ツールで、Lighthouseでは検出できない問題点まで洗い出すことができます。ただし、miCheckerはWindows専用でJava実行環境が必要なため、環境によっては導入に手間がかかる場合があります。

次のステップは、人の手による手動チェックです。キーボード操作でサイト内を一通り巡回し、すべてのリンクやフォームが問題なく操作できるか、スクリーンリーダーで読み上げたときに情報が正しく伝わるかを確認します。この手動チェックこそ、自動ツールでは代替できないアクセシビリティ検証の核となる工程です。

そして最終的に目指すべきは、JIS X 8341-3:2016の適合レベルAA準拠です。適合レベルAAは、国内の公的機関にも求められている基準であり、民間企業にとっても信頼性を示す重要な指標となります。なお前述のとおり、JIS X 8341-3は2026年度中にWCAG 2.2相当へ改正される見込みであるため、今から対応を始める場合はWCAG 2.2の達成基準も視野に入れておくことをおすすめします。

とはいえ、これらの対応を自社のWeb担当者だけで完結させるのは容易ではありません。ウェブアクセシビリティ対応が難しい理由でも解説しているとおり、専門知識の不足や社内リソースの制約から、対応が中途半端に終わってしまうケースが少なくないのが実情です。

STEP
専門ツールによる網羅的チェック

Lighthouseより詳細な項目を診断できる専用ツール(総務省が提供しているmiCheker等)を使用

STEP
手動チェック

キーボード操作、スクリーンリーダーによる実際の使用感を確認

STEP
JIS X 8341-3:2016準拠を目指す

国内標準規格に基づいた本格的な対応

専門家の診断で「対応済み」の安心を手に入れる

ハマ企画では、Lighthouseのような自動ツールでは見つけられない問題点まで、JIS X 8341-3:2016に基づいた専門的な診断を実施しています。診断にはmiCheckerをはじめとした専門ツールを活用するとともに、経験豊富な専門家がキーボード操作やスクリーンリーダーでの検証を手動で行います。

診断結果は「どのページの、どの部分を、どのように修正すればよいか」を具体的に記載した修正指示書として納品します。制作会社との連携にもそのまま活用いただけるため、修正作業の手戻りを最小限に抑えることが可能です。さらに、修正後の再チェックや追加の相談対応など、JIS準拠の達成まで継続的に伴走するサポート体制を整えています。

入札条件でアクセシビリティ対応が必須となった場合や、リニューアル後にJIS準拠が確認できず不安を感じている場合、また社内に専門知識を持つ担当者がいない場合など、ウェブアクセシビリティに関するお悩みは、まずハマ企画のWebアクセシビリティサービスをご覧ください。チェックの流れや対応範囲を詳しくご案内しています。

ハマ企画のサービス内容

サービス内容
専門ツールによる診断「miCheker(総務省提供)」を使用し、Lighthouseでは検出できない項目まで徹底診断
JIS準拠の手動チェック経験豊富な専門家が、キーボード操作やスクリーンリーダーでの検証を実施
具体的な修正指示書「どのページの」「どの部分を」「どう修正すればよいか」を明確に提示
準拠までの伴走サポート修正後の再チェック、追加の相談対応など、準拠達成まで継続的にサポート

今日のLighthouseチェックが、対応の第一歩になる

ウェブアクセシビリティ対応は、一気にすべてを完璧にする必要はありません。まずは今日、この記事で解説したLighthouseを使って自社ホームページの現状スコアを確認するところから始めてみてください。スコアが表示されれば、何を優先的に改善すべきかが見えてきます。

ただし、繰り返しになりますが、Lighthouseのスコアだけで「対応完了」とするのは危険です。JIS X 8341-3:2016の達成基準は61項目にわたり、今後のJIS改正でWCAG 2.2相当に引き上げられれば、チェック項目はさらに増えます。自社の対応状況に不安を感じたら、早い段階でプロの目による診断を受けることが、結果的に最もコストを抑えた対応につながります。

ハマ企画では、横浜を拠点にBtoB中小企業のウェブアクセシビリティ対応を数多く支援してきました。「自社サイトが今の基準を満たしているのか知りたい」「JIS改正に向けて何から手をつけるべきかわからない」——そんなお悩みがあれば、まずは無料相談・お見積もりからお気軽にご連絡ください。初回のご相談から診断、修正指示、再チェックまで、ワンストップでサポートいたします。

ウェブアクセシビリティチェックサービスの詳細を見る

ウェブアクセシビリティチェックの導入やホームページ改善についてお悩みの方は、ぜひハマ企画にご相談ください!
初回のご相談から診断、改善提案、再チェックまで、ワンストップでサポートいたします。

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