社会人になって最初に渡された本が、WordPressを学ぶための入門書でした。
専門学生の頃に少しだけ触れたことはあったものの、いざ本格的に使い始めてみると設定の多さに戸惑うこともありました。それでも仕事で必要だったこともあり、本を読みながら少しずつ理解していくうちに「思っていた以上に自由にサイトを作れるんだ」と感じました。
WordPress初心者がまず覚えたい基礎知識5選

WordPress(ワードプレス)は、世界中で多くのサイトに使われている人気のCMS(コンテンツ管理システム)です。無料で始められて、機能を追加したりデザインを変えたりと自由度が高いのが魅力です。
とはいえ、初めて使う人にとっては設定や機能が多く、どこから手をつければいいのかと少し難しく感じるかもしれません。
この記事では、WordPressを始めたばかりの初心者がまず知っておくと安心な5つの基礎知識をまとめました。
テーマとブロックテーマを理解する

WordPressでは、「テーマ」というものがサイトのデザインやレイアウトを決めています。テーマを選ぶだけで、ページの雰囲気や構成が大きく変わるのが特徴です。
たとえば、シンプルなデザイン、写真を大きく見せるデザイン、ビジネス向けのデザインなど、テーマごとに得意なスタイルがあります。
最近は「ブロックテーマ」という新しいタイプのテーマも登場しています。これは、コードをいじらなくても、ブロックを組み合わせるだけでページを作れる便利な仕組みです。
また、WordPressでは「子テーマ」という考え方も大切です。これは、元のデザイン(親テーマ)をそのまま使いながら、一部を自分好みに変更できる仕組みのこと。子テーマを作っておけば、親テーマを更新しても自分の変更が消える心配がありません。
- テーマ:サイト全体のデザインを決めるもの
- 子テーマ:安全にデザインをカスタマイズするための仕組み
- ブロックテーマ:見た目をブロック単位で簡単に編集できるテーマ
投稿と固定ページの違いを理解する
WordPressでは、ページ作成の方法として「投稿」と「固定ページ」があります。どちらもページを作る機能ですが、使い方と目的が異なります。
| 種類 | 主な用途 | 特徴 |
| 投稿 | ブログやお知らせなど | 時系列で並び、カテゴリーやタグをつけて整理できる |
| 固定ページ | 会社情報やお問い合わせページなど | 常に表示されるページ。メニューに載せることが多い |
たとえば、ブログの記事や最新ニュースは「投稿」で作り、「会社概要」「アクセス」などのページは「固定ページ」で作ります。投稿は「更新していく情報」、固定ページは「ずっと残しておく情報」と考えるとわかりやすいです。
プラグインは必要最小限にとどめる

WordPressの大きな特徴のひとつが「プラグイン」です。
これは、スマホでいう“アプリ”のようなもので、機能を追加したいときに使います。
フォームを作ったり、検索に強くしたり、サイトを守ったりと、さまざまな便利なプラグインがあります。
ただし、入れすぎるとサイトが重くなったり、不具合が起きることがあります。
まずは本当に必要なものだけを入れるようにしましょう。
初心者におすすめの定番プラグイン
Contact Form 7:お問い合わせフォームを設置
Yoast SEO:検索エンジン最適化(SEOの知識が必要)
EWWW Image Optimizer:画像の軽量化
BackWPup:自動バックアップ
Broken Link Checker:リンク切れチェック
Flexible Table Block:表の作成
3つのチェック
- 最近まで更新されているか
- WordPressの最新バージョンに対応しているか
- 評価や利用者数が多いか
プラグインを選ぶときは、次の3つをチェックすると安心です。使わなくなったプラグインは「削除」しておくと、トラブルを防げます。
カスタマイズは「外観」から始める
WordPressでは、専門的な知識がなくてもデザインを変えられます。
画面左のメニューにある「外観」から設定を開くと、色やフォント、ロゴ、メニュー、背景などを自由に調整できます。
テーマによっては「外観 → カスタマイズ」または「外観 → エディタ」と表示されます。
どちらもプレビューを見ながら変更できるので、失敗してもすぐに戻せます。
たとえば、背景色を変えたり、トップページの構成を変えたり、少しずつ触っていくことで自分らしいデザインを作ることができます。より細かく見た目を変えたい場合は、「子テーマ」の設定画面からデザインのコード(CSS)を追加する方法もあります。
ただし、この場合は事前にバックアップを取ってから作業するのが安全です。
更新とバックアップを習慣にする

WordPressは定期的に更新されます。
この更新には「安全性を高める修正」や「新しい機能の追加」が含まれているため、こまめにアップデートすることが大切です。
ただし、まれに更新後にレイアウトが崩れたり、プラグインが動かなくなったりすることもあります。そうしたトラブルを防ぐために、更新する前にバックアップを取ることを忘れないようにしましょう。
おすすめバックアップ方法
- UpdraftPlusなどのプラグインを使って、自動で保存する
- Google DriveやDropboxにバックアップを残す
- レンタルサーバーの「自動バックアップ機能」を活用する
更新の流れ
1 WordPressやプラグインの更新内容を確認
2 最新のバックアップデータをダウンロード
3 WordPressやプラグインを1つずつ更新
4 都度更新後に表示が崩れていないか確認
基本を押さえて、WordPressをもっと楽しもう

WordPressは、最初は少し難しく感じるかもしれませんが仕組みを知ってしまえば自由度の高いツールです。
今回紹介した5つの基本をおさえておくと、サイト作りがスムーズになり、トラブルも防ぎやすくなります。
- テーマのしくみを理解する
- 投稿と固定ページを使い分ける
- プラグインは必要最小限にする
- 外観メニューでデザインを調整する
- 更新とバックアップをセットで行う
WordPressは最初こそ難しく感じますが、基本を押さえるだけで一気に使いやすくなります。
少しずつ理解していくうちに自分の思い通りにデザインを作れるのが楽しく感じられるはずです。
焦らず、できるところから試していきながらWordPressをもっと自由に楽しんでいきましょう~!

