ウェブ解析で必要なKPI設計

毎日投稿している「初めて学ぶウェブ解析」第7回です。
普段、皆さんが良く見ているウェブサイト。このウェブサイトは、事業成果を導くために存在しています。何より事業目標に合わせたウェブサイト目標をたてる必要があります。
今回は、そんなウェブサイトの5つのモデルと目標を一緒に理解していきましょう!
ウェブ解析に必要なKPI設計とは、指標(KGI)と施策(KSF)とプロセス(KPI)を組み立てることです。
これから挙げる5つのビジネスモデルを知り、そのどれ自社に必要なビジネスモデルなのかを把握することから始まります。
その上で、自社の事業がどんなビジネスモデルにあてはまるのかを理解することが大切なのです。

KGIとKSFとKPI

KGIとは、事業の最終目標が達成されているかの指標です。定量的な数値で表されることが多いです。
KSFとは、KGI達成のためにどんなことを行うのかという施策のことで、戦略を進める上で必要要因です。
KPIは、KGI達成のために行うKSFのプロセス(過程)到達度合いの指標です。定量的な数値で表されることが多いです。
多くの事業では複数の目的が存在する中で、その事業の目的にあったKGI、KSF、KPIを設定する必要がある。
そのため、KPIは既存事業、ましてや競合などと同じものになることはありません。自社にとって事業成果に繋がるオリジナルの指標を慎重に選定していく必要があります。

イーコマースサイトモデルのKPI

イーコマースサイトモデルとは、ウェブサイト上で販売が成立します。
売上に直結しやすく、予測をたてやすビジネスモデルです。そのため、売上金額やその増加率が予想しやすいです。楽天市場やAmazonなどがこれにあたります。
主なKPIは次のようなものになります。

  • 新規購入者数
  • 購買頻度
  • 客単価
  • ショッピングカート放棄率
  • 注文数

など

リードジェネレーションサイトモデルのKPI

リードジェネレーションサイトモデルとは、見込み客を獲得し、売上に繋げるモデルです。
例えば、展示会に参加してたくさんの人と名刺交換を行ったり、ネット広告した後に問い合わせや電話を受け、商談から成約に繋げて売上になることがこれにあたります。
リードジェネレーションサイトモデルは、購入してもらえるまでの時間が長く掛かる(リードタイム)があることから確実に購入するとは限らない見込み客を説得させることです。
主なKPIは次のようなものになります。

  • ホワイトペーパーダウンロード数
  • メールアドレス取得数
  • コンバージョン率
  • 商談率
  • 受注率

など

メディアサイトモデルのKPI

メディアサイトモデルとは、サイトで広告収入を得ているモデルです。
例えば、ニュース記事やまとめ記事、企業が運営しているウェブマガジンやブログなどがこれにあたります。
メディアサイトモデルは、ユーザーに有益な情報やコンテンツを提供してたくさん閲覧されることで認知向上してもらうことです。
主なKPIは次のようなものになります。

  • PV数
  • セッション数
  • PV数/セッション数
  • ページの離脱率
  • キーワード検索順位

など

アクティブユーザーモデルのKPI

アクティブユーザーモデルとは、最近ではスマホアプリなどで見られる継続利用型サービスモデルです。
その中にも「サブスクリプション型」と「都度課金型」の2種類があります。
まずサブスクリプション型ですが、これは利用権を一定期間の料金を支払うモデルです。
例えば、SpotifyやHulu、楽天マガジンなどです。
次に都度課金型ですが、これはデジタルアイテムやコインなどをそのためだけに都度、課金して購入するモデルです。
例えば、LINEスタンプや有料アプリなどがこれにあたります。
アクティブユーザーモデルは、アクティブユーザー(継続的に利用しているユーザー)と料金を支払うユーザーの双方を増やし、継続的にサービスを利用してもらうことです。
主なKPIは次のようなものになります。

  • DAU
  • WAU
  • MAU
  • 課金率
  • ARPPU

など

KPIを導くために必要なこと

ウェブ解析のKPI設計をするために必要なことは、ここで紹介した5つのビジネスモデルなどを参考に自社の事業がどんなビジネスモデルにあてはまるのかを理解することです。
これを理解するために、ウェブ解析を提案する側はクライアントへ、自社でウェブ解析を実施する場合は経営層へどんなビジネスモデルなのか具体的な提示をしてもらう必要があります。
具体的なビジネスモデルになることで適切なKPI設計ができ、KPIを達成するための施策を進めることができるのです。
KPIがビジネスモデルもしくは事業とマッチすれば、事業成果を出せるようになります。
つまり、事業成果を出すにはビジネスモデルにあったKPIを設計することが大切になってくるのです。