新卒社員として初めてWeb制作の案件を任されたとき、誰しもが感じる不安や戸惑い。特に、ディレクションから制作、納品までを一貫して担当するとなると、どこから手をつけるべきか分からないことも多いです。私もその一人で、そのような悩みを抱えた状態で作業していても今自分が行っている作業があっているのかわからない、案件を納期までに終わるのかなどの不安を何ヶ月も抱えているのはかなりしんどいと思います。そこでそんな方に向けて、実際に進める中で得た学びと、それを乗り越えるために試した方法を紹介します。これから同じように初めて案件を任される新卒社員の方々に、少しでも役立つ内容になればと思います。
WordPressリニューアル案件について
私が担当した案件は、区の自治会サイトのリニューアルでした。
他にも案件は持っていたものの、自分主体で進めることはこの案件が初めてで、責任感が段違いでした。
内容としては、
- ディレクション
- スケジュール作成
- ディレクトリマップ作成
- サーバー・ドメインの移管
- WordPressインストール
- テーマ・プラグイン選定
- デザイン
- 実装
- 納品
これらすべてを一貫して担当することになり、年度末ギリギリだったため、納期は短く、2か月で納品しなくてはいけないため、スケジュールに余裕のない案件でした。

苦労したポイント
最初に直面した壁は、PHPやWordPressのカスタマイズに関する知識不足でした。
基本的なHTMLやCSSは問題なく作業ができましたが、PHPに関しては初めて触る部分で、最初は完全に手がつけられない状態でした。ですがAIを活用し、自分にない部分の知識を補いつつ、作業を進めました。具体的には度のコードにどのような記述がしてあるのか、記述をどのように変更するとどうなるのかをAIを活用して調べました。(ここでAIが出力するコードはほとんどが間違っているため100%信用してはいけません)
また、制作スケジュールを案件が始まった時点で大まかに作っていたのですが、実際に作業をしてみるとスケジュール通りにならないことばかりでした。ちょっとした部分を修正するだけで1日使ってしまったりして納期はどんどん迫ってきていたので1日1日納期が近づくごとに心に余裕がなくかなりしんどかったです。
Web制作案件を通じて得られた大きな学び
計画的に作業を進めること
大まかな計画で進めると作業漏れや遅れが生じやすく、進行管理が難しくなります。私の場合はどれほどの時間がかかる作業なのか知らない事が多かったので、そもそも立てていたスケジュールが甘く、スケジュールの中にお客さんに確認してもらう期間も入っていなかったのでスケジュールがどんどん遅れてしまいました。
事前に細かくスケジュールを立てて進めることで、次に何をしたらいいのかがわかり、作業を進めやすくなります。また、作業の振り分けもしやすくなるため納期を守りやすくなります。
作業の振り分けを行うこと
今回の案件でかなり納期ギリギリになってしまった理由としてほとんどの作業を自分ひとりで行っていたことが理由になると考えています。
初めてディレクションをしたのですが、どの作業を誰に振っていいのかわからず、ほとんどの作業を自分がやらなきゃいけないと思い、一人で抱え込みました。
一人で全てを抱え込むと、進行が遅れがちです。ほとんどの作業を行ったことがないので何をするにも調べることからスタートするので、かなり作業が遅れてしまいました。作業を適材適所に振り分けることで作業スピードも上がり質も高まります。
お客様目線で説明を行うこと
作業によってはお客様自身に行ってもらうこともあります。
その際お客さん自身が何をするのか、何のためにするのかを理解しないと、その重要性などを理解せず、後回しにされてしまったりします。
自分が理解していて、普段から当たり前に会社で使っている言葉や単語でも、クライアントには当たり前ではなく、難しい場合があります。特に専門用語を使用する場合は、具体的な例や図を交えて説明することがとても重要です。
実戦で学ぶことが最も効果的
今回ほとんどの作業を一人で行い、常にぶっつけ本番のことが多く、事前に知識を蓄える時間もないのでその場その場で調べ、実践して、失敗を繰り返して、とにかくがむしゃらに作業をしました。
その経験はかなり不安で、プレッシャーもあり、精神的にしんどかったですが、それを乗り越えたときの成長はかなり大きいです。
何事もそうですが、実践が一番経験値を得ることができます。
新卒社員がWeb制作案件で成長するために意識すべきポイント
この案件は私にとってかなり大きな成長を与えてくれました。
もちろんいいことばかりではなく、作業期間はずっとしんどかったりしましたが無事終わらせることができたときは、前とは違う自分のように感じるほど成長をすることができたなと思っています。
今回私が経験したことは、今後の案件でも必ず活かせることです。
最初は案件を持つことは不安だと思いますが、しっかりとスケジュールを立てて、何をしたらいいかを明確にすることで不安も少なくなり、成長することができると思います。