営業トークの広げ方とは

お客さんと話す時に。
問い合わせをされてきた時に。
または新規の営業電話をかける時に。
「トークを広げる」ことはできた方がいいでしょう。
相手の質問に答えるだけのトークでは、会話がすぐに終わってしまうことも。
それでは、一体どのように広げればよいのでしょうか?

営業トークを広げる方法2つ

「トークを広げよう!」と思って出来るのであれば、誰も苦労はしません。
すぐには出来ないですよね。
しかし、難しくもありません。
ポイントは2つ。
目の前の人に対して何ができるのか。想像を膨らませてください」これは、言うなればホスピタリティでしょうか。
もう一つは、
自分が扱う商品なりサービスを理解してください」これはテクニック的な部分もありますね。
自分の引き出しが増えてくると…「この人にはこれを出そう」という打ち手が増えてきます。

仕事のトークで詰まってしまう

電話もそうですが…お客さんと話す機会はいろんな仕事で多々あります。
私もそうした経験がありますが…
特別に高等なことをしていたとは思いませんし、難しいことはないと思います。
ただ「話の広げ方」などは自然と身についていたかもしれませんね。
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「◯◯がほしいんだけど」
「すみません、今ありません」
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「◯◯はいくら?」
「△△円です」
「えぇ? 高いよ高すぎるよ!」
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こういうシーンって、なにも営業職に限った話ではありません。
販売や接客の仕事でもありますよね。
施術サービスのお店とか、パソコン教室とか、もっと他の仕事でも活用できる…というか、自然と身についている人は多いと思います。

営業トークが広がると接点が増えて予期せぬ反響を呼び込む

話が広げられると、それだけ相手との「接点」が増えるイメージです。
「ベン図」での円形が重なる部分の面積が広がる感じと言いますか…わかりますでしょうか?

営業トークを広げるために考えてみよう

あなたはケーキ屋さんです。
ガラスの冷蔵ショーケースには…
ショートケーキ、チョコレートケーキ、モンブラン、チーズケーキ…
と並んでますね。
今は季節のフルーツを使った桃のケーキも期間限定で販売しています。
ケーキではありませんが、シュークリームも定番商品として根強い人気があります。

さて、開店からだいぶ経った午後4時。
だいぶ商品も売れて少なくってきた頃に…
はじめての来店らしきお客さまがいらして「イチゴのショートケーキを5つください」と注文されました。
しかし、残念ながらショートケーキはもう2カットしか在庫がありません
今日はもうパティシエはケーキを作らないので、また明日来てもらうしかありません。
さぁ、あなたはなんと答えますか?
「すみません、ショートケーキはあいにくもう2つしかないんです」
それで終わりでしょうか?

お客さんは何をしにケーキ屋さんに来るか

なにか、目の前のお客さまに、付け足せる言葉はないですか?

  • ケーキであれば、ショートケーキ以外にも種類は沢山あります
  • 期間限定の、特別なケーキもありますよね。販売終了はいつまででしょうか? このタイミングを逃したら、もう買えないかもしれません
  • シュークリームだって人気商品です
  • どうしてもショートケーキでなければダメなのなら、予約や取り置きの提案はどうでしょう?
  • 近隣でショートケーキを買えるお店はないでしょうか?

周囲をしっかり見て、目の前の人に対して何ができるのかを想像してください。

パソコン教室の場合

パソコン教室だったらどうでしょうか?
あなたは教室の入口近くの受付に座っています。
外のポスターを見て、興味をもった人が中に入って声をかけてきました。
「ここっていくらぐらいかかるの? 月謝?」
「はい、月々◯円からとなっています」
え! そんなにすんの? だって別につきっきりで教えてくれるわけじゃないんでしょ?
さて、あなたはどうしますか?
この金額が払えないなら、こっちだって用事はないよコンニャロー!
と心の中でつぶやいて終わりにしてしまいますか?
中身についてなにもせ説明せずに? 短所はまだしも…長所も伝えないのですか?

  • なぜその値段なのですか?
  • ほかのパソコン教室よりも高いのでしょうか?
  • パソコンが出来るようになると、どんないいことがありますか?
  • いま実際に通っている人達は、どんなところが気に入って通ってくれているのでしょう?
  • その人はもう二度と来ないでしょうか? もう二度とパソコンに興味を持たないのでしょうか?

パソコン教室(=自分の仕事)を理解して、目の前の人に対して何ができるのかを想像してください。

営業トークが広がることで、予期せぬ反響が得られることも

あなたがエスパーだったら当てはまりませんが…
相手が何を魅力に思うか、どこをメリットに感じるか、予想がつかないこともあるのです。
なかなか一筋縄ではいきません。
意外な返答がかえってきて、逆にこちらが意表を突かれることもあります。
これは実際にあった体験談ですが…
とあるイベント開催の、出展営業をかけていた時のこと。
そのイベントは「」がテーマになっていました。
そこで私は「花柄の食器」を製造販売している会社に電話をしました。
まず、イベントの概要を説明し、なぜ電話をしたのか、どういう点がその会社にとってベネフィットがあると感じたのかをお伝えしました。
電話しながらも、その会社のホームページをチェックします。
うん、やはり花柄の食器ばかりを掲載している様子。
しかし「食器は卸しが中心で、自社での販売にはあまり力を入れていない」とのことでした。
…ところが…
その会社は出展してくれることになりました。
しかも、初めての出展にもかかわらず、一番大きな出展ブースを2つ申し込んでくれたのです。

理由を聞いてみると実は…
食器のほかに新規事業として、「花の香りの商品」を打ち出したいのだとか。
そんな商品のことは、ホームページのどこにも書いてありませんでした。
しかし、よくよく聞いてみれば理解できない話ではありません。
」をテーマに商品を展開していた会社が、得意の「花」を武器に新基軸の商品を開発して打ち出そう! と考えるのは、むしろ自然なことにすら思えます。
エスパーでないのなら、実際に、相手に聞いてみるしかないのです。

営業トークを広げるならホスピタリティと自社理解

いかがでしょうか?
すぐにはできないかもしれません。
しかし、やろうと思わなければ、出来るものも出来るようになりませんよね。

  • 目の前の人に対して何ができるのか、想像を膨らませる
  • 自社の商品なりサービスを理解して、自分の引き出しにしまう

正直、時間がかかるかもしれません。
だからこそ、経験が積立の価値になるのですよね。
同じことの反復は、実はとても重要なのです。
まずは、簡単なところから始めるとよいでしょう。
さあ、あなた自身が「いいな」と思う自社の魅力は何ですか?