倒産の危機から業績回復した会社に学ぶ「運」を呼び込む方法

経済関連のテレビ番組をたまに見るのですが…
出演して、インタビューに答えている社長さんに刺激を受けることも多いです。
成功ストーリーもドラマチックだったりして、引き込まれますが…
とくに「大赤字を抱えて、もうダメだ、終わったと思いましたね」なんて
土壇場からの大逆転劇というのは、話を聞いているだけで興奮します。

倒産危機からの復活をもたらした「運」を呼ぶ2つの要素

先日、テレビ番組に株式会社串カツ田中の貫社長が出演されていました。
過去の経歴など、成功にいたるまでのいきさつを語っていらしたのですが…
脱サラしてショットバー → デザイナーズレストラン → 串カツと変遷する中で、上手く行かないこともあったそうです。
7,000万円の借金を抱え、従業員は辞めてしまい…倒産の危機もあったとか。
番組司会者からの「どうして復活できたのでしょうか?」という問いに対し、
やっぱり運もあると思うんです」と返答されていて…正直な人だなぁと感じました。

業績回復は運だけではない

「運」は確かにあるでしょう。
それは会社経営だけに限った話ではありません。
スポーツ選手や、アイドルのオーディション、アーティストのレコード契約、
もっと他にもあることと思います。
個人的には、特殊な仕事や生き方にとどまらず、普通に生きるだけの普通の人にとっても
この「運」という要素は多分に影響していると思います。
身につけた技術、積み重ねた努力、持って生まれた才能…
しかしそれだけで、成功するわけではないと思うのです。
それだけが、成功の原因というわけではありません。
「運」を導く。
もしくは「運」が向いて来た時にしっかり活かす!
という能力は、また別のところが影響しているのではないでしょうか。
それは「続ける」ということです。
それも「一つのことを続ける」ということです。
これが1つ目の要素。
2つ目は「好きでやっていること」である、です。

好きでやっていることの強さ

「儲かるから」とか「最先端だから」とかそんな理由で事業をやっているわけじゃないんですよね。
「好きだから」「やりたいから」なのです。
だからこそ、大きな借金を背負ってなお、続けられたのだと思うのです。
繰り返しになりますが、貫社長は創業の頃から最大で7,000万円の借金を背負ったそうです。
リーマン・ショックの頃だったとか。
従業員もどんどん辞めていき…倒産の危機を迎えた。
しかしその中で「ずっと(串カツを)やりたかったし、できる範囲でやってみようか」
というノリで始まったのが「串カツ田中」1号店だったとか。
ただがむしゃらに「努力する」のでは、苦しい苦境に立たされた時に、
長い長い時間をぐっとこらえて続けることは、出来ないのではないかと思います。

業績回復するまで一つのことを続ける

株式会社串カツ田中の貫社長であれば、
ショットバー → デザイナーズレストラン → 串カツ と運営するお店は遷移してきても、
それはすべて外食産業であり店舗運営です。
つまり一つのことを続けて来られたのです。
それは「好き」で「やりたいから」こそ、続けられたのではないでしょうか。
(学生時代、文化祭で焼きそばを作って売るのが楽しかったとおっしゃっていました)
そして続けたからこそ、いまのような約190店舗(2018年7月現在)の規模にまで成功されたのだと思います。
新しい商品や手法をちょこっと試して、「やっぱり駄目だ」とすぐに手を引いてしまう会社さん、けっこうあるのではないでしょうか?

やりたかったことを続けて業績回復

なんで、串カツのお店を開いたのでしょうか?
それは、串カツの店をやりたかったから、だと思います。
「これなら絶対に儲かる!」という確信があったからではありません
しかし結果的に、これが「運」を掴むことに繋がりました。
この1号店のヒットを期に、2店目、3店目と出店数を増やしていったそうです。
予想していたわけではないと思います。
この真摯で、愚直な姿勢こそが、「運」を呼び込んだのだと私は思います。

自社についてかえりみる

あなたの会社はいかがですか?
企画ばっかり出てきて、次から次へと事業に手を出してはいませんか?
もしくは、やってみてすぐに「儲からない、上手くいかない」からといって手を離してはいませんか?
トライ&エラーの回転が早いことと、あきらめが早いというのは紙一重だと思います。

倒産の危機から業績回復する会社になるために

株式会社串カツ田中の貫社長は、倒産の危機(7,000万円の借金&従業員が辞めてしまう)からの復活劇を「運もあると思うんです」と告白していました。
しかし、それだけのことをしてきていると思います。
あなたの会社はどうですか?
「運」のせいにしていませんか?
「運」以外の要素は、ちゃんとやり切りましたでしょうか?
もし、会社が苦しい状態なのであれば…
一つのことを続けている」か?
好きでやっていること」か?
という2つの要素について、向きあってみると回復の糸口が掴めるかもしれませんよ。